開運橋 (盛岡市)

開運橋（かいうんばし）

開運橋は、岩手県盛岡市に位置する北上川に架かる橋で、岩手県道2号盛岡停車場線の一部を形成しています。この橋は盛岡駅と市の中心をつなぐ重要な交通路として利用され、多くの観光客や地元の人々に親しまれています。

概要

開運橋は、1890年に盛岡駅の開業とともに建設され、その完成は当時の岩手県知事である石井省一郎の私費によるものでした。最初は市が買収するまで通行に対して料金が徴収されていましたが、その後、橋は県の管理下に移行しています。現在のトラス橋は1953年に新たに架けられたもので、長さは82.25メートル、主に下路ランガー形式の構造で支えられています。

歴史

開運橋の歴史は非常に興味深いもので、1890年に創建されてから、様々な変遷を経て現在に至っています。2006年3月には、新たに開通した不来方橋が混雑緩和策として導入され、よりスムーズな交通を実現しています。また、2007年からは橋のライトアップが始まり、盛岡さんさ踊り30周年や橋の開通90周年を祝う形で、毎年多色のイルミネーションが施されています。この試みは市の観光振興の一環であり、地域の活性化にも寄与しています。

現在の橋の構造

現在の開運橋はトラスとアーチ構造を組み合わせた独特のデザインを 決めており、最大支間は60メートルに及びます。2015年には約22年ぶりの塗り替え工事が行われ、今のムーンホワイトの色に生まれ変わりました。これ以前は濃緑や白など、いくつかの色で塗装されていた過去があります。

二度泣き橋の由来

開運橋は別名「二度泣き橋」とも呼ばれています。この名前の由来は、首都圏などから転勤で盛岡を訪れた人々の間で語り継がれているエピソードにあります。初めて訪れた際に「遠くまで来てしまった」と感じて泣き、転勤が終わり盛岡を去る際にも再びこの橋を渡り泣くというストーリーです。これは古くから語られるエピソードで、地域に深く根付いています。

交通と周辺地域

開運橋横には、開運橋東交差点や開運橋西交差点などがありますが、いずれも混雑が激しい地点です。特に、開運橋東交差点では信号待ちの時間が長いことで知られ、交通渋滞が発生しやすいため、近隣住民や通勤者にとって日常的な悩みの種となっています。

不来方橋の開通によって、これに伴う交通規制もいくつか変更されており、通行の際には注意が必要です。開運橋西交差点も同様に混雑が予想され、特殊な交通整理が必要とされています。

補修とメンテナンス

開運橋は大切な交通インフラであるため、定期的な補修工事も行われています。2009年から2010年にかけては片側1車線に制限される工事がありました。さらに、2015年には欄干の全面塗り替え工事が実施され、橋の美観と安全性の向上に寄与しました。

結論

岩手県盛岡市の開運橋は、その歴史的背景と重要な交通役割から地域の象徴とも言える存在です。美しい景観とともに多彩なイベントを通して、今後も地域の発展に寄与し続けることが期待されます。

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