間好子

間好子（はざま よしこ、1928年 - 2001年10月12日）は、沖縄県出身の多才な人物でした。俳優、脚本家、演出家として活躍し、劇団「乙姫劇団」の二代目団長、琉球舞踊「玉城流乙姫要乃会」の会主としてもその名を知られていました。本名は上間好子（うえま よしこ）です。

那覇市の辻遊郭で生まれた間好子は、1949年に上間郁子によって創立された、女性だけの沖縄芝居の劇団「乙姫劇団」に創立時から参加しました。劇団では男役として舞台に立ち、看板役者として人気を博しました。

舞台での活動に加えて、映画にも出演し、その才能を発揮しました。山田洋次監督の『男はつらいよ』シリーズや、沖縄出身の高嶺剛監督の作品などで、印象的な演技を見せています。

1990年には、劇団創立者である上間郁子の死を受け、二代目団長に就任しました。その後も晩年まで舞台に立ち続け、沖縄の演劇界を牽引しました。

間好子の功績は高く評価され、1995年には沖縄県文化功労者に選ばれました。さらに1999年には、沖縄県指定無形文化財「琉球歌劇」の保持者として認定されるなど、その芸術的な貢献が認められました。

2001年、多臓器不全のため73歳で亡くなりました。彼女の死後、翌年には自叙伝と関係者の証言をまとめた書籍『永遠の樽金（たるがに）』が出版され、彼女の生涯と業績が記録されました。

出演映画
月城物語（1958） 監督：大日方伝
山原街道（1958） 監督：大日方伝
男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花（1980） 監督：山田洋次
パラダイスビュー（1985年） 監督：高嶺剛
ウンタマギルー（1989年） 監督：高嶺剛

著書
永遠の樽金 おもろ出版 2002

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