間部詮道

間部 詮道（まなべ あきみち）について

間部詮道は、嘉永6年（1853年）9月6日に江戸で生まれました。彼は越前鯖江藩の第9代藩主として知られ、その生涯は短くも多彩なものでした。幼名は卍治と呼ばれ、父は第7代藩主の間部詮勝、母は家臣の田子氏の娘です。家族からの相続により藩主の地位に就くこととなりました。

藩主としての歩み

文久3年（1863年）に兄の詮実の死去を受けて、詮道は翌年に養嗣子として藩主の地位を引き継ぎました。彼は若干の歳月の間に様々な役職を経験し、慶応元年（1865年）には将軍・徳川家茂に拝謁しました。同年中には、従五位下及び下総守という官位に叙任され、以降の政務を担うこととなります。

慶応3年（1867年）には元服し、正式な名を詮道と名乗ります。藩主としての彼は多くの政治的変革の中で対応し、慶応4年（1868年）には上洛し、明治時代の幕開けに立ち会いました。

明治2年（1869年）には版籍奉還を提案し、同年に鯖江藩の藩知事に就任しました。それにより、藩の運営を行う立場を確立し、藩内の改革に尽力しました。明治4年（1871年）には廃藩置県が実施され、彼も藩主の地位を失うこととなり、その後東京に移り住みました。

家族と晩年

詮道の私生活も重要です。彼の正室は松平正和の娘・貴子であり、子女には長男の間部詮信、次男の間部詮敦、及び二人の娘がいます。詮敦は霊能者として広く知られました。詮道は明治15年（1882年）に隠居し、長男に家督を譲りましたが、その後の人生はあまり多くの情報が残されていません。

彼は明治25年（1892年）に東京でその生涯を閉じ、享年は40歳でした。法号は霊光院殿祐誉啓覚詮道大居士とされており、彼の墓所は多磨霊園にあります。

系譜と関連情報

間部詮道の家系には多くの著名な人物が含まれています。父は間部詮勝、母は側室の田子氏。兄弟には間部詮実、またの藩主に繋がる著名な家族が多く存在しました。正室の松平貴子は松平家の一員であり、他の家族とも婚姻を通じて関係を持っていました。

また、詮道の家系は政治や地域の発展に寄与し続け、彼の足跡は今でも人々の記憶に残っているのです。このように、間部詮道は短い生涯の中で重要な役割を果たし、明治時代の転換期に生きた藩主としての実績を持っています。

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