関口清治

関口 清治の人物像とプロ野球キャリア

関口 清治（せきぐち せいじ、本名：きよはる）は、1925年に台湾の台北市に生まれたプロ野球の外野手であり、その後コーチや監督、解説者としても幅広く活躍した。2007年に亡くなるまで、彼の野球人生は多くの人々に影響を与え続けた。

現役時代の初期

関口は8人兄弟の末っ子として育ち、台北工業高校で野球に打ち込んだ。1942年、彼は全国中等学校野球大会に出場し、三塁打を放つも初戦で惜しくも敗退した。卒業後は、実家の建築業を継ぐ予定だったが、状況の変化から台湾の軍隊に入隊し、その後社会人野球を経て、1948年に読売ジャイアンツに入団した。ここで彼は肩の怪我に悩まされながらも0からのスタートを切った。

プロとしての成長

ジャイアンツでの契約ながらも思うように出場できなかった関口は、三原修監督の薦めで社会人チームの星野組へと移籍。その後、彼は星野組で4番打者として活躍し、全国制覇を果たす。1950年のリーグ分裂を経て、西日本パイレーツに参加し、左翼手として定位置を掴む。この時期に彼は、18本塁打・73打点という成績を残し、チームの中心選手としてその名を馳せた。

西鉄ライオンズでの活躍

1951年に西日本パイレーツは西鉄クリッパースと合併し、西鉄ライオンズへと変貌を遂げる。関口はこの新チームで黄金期を支える5番打者として活躍する。特に、1956年の日本シリーズでは史上初のシリーズ4本塁打を放つなど、その名声を確立した。1958年、日本シリーズ第5戦では、関口の同点タイムリーが劇的な逆転勝利につながり、彼はこの瞬間を『一千万円安打』と称されることになった。その試合後、彼のチームは日本一に輝いた。

引退後のキャリア

1962年に阪急ブレーブスに移籍し、1963年に現役引退。引退後はコーチとして阪急、そして西鉄で二軍・一軍を経験。1974年から1981年まで近鉄でもコーチを務め、リーグ連覇の実績を残す。1982年には近鉄の監督に昇格し、多くの若手選手を育て上げた。

指導者としての理念

彼の指導スタイルは「伸び伸び野球」をモットーとし、温和な性格で選手に対して怒ることはほとんどなかった。選手からの信頼も厚く、地味な内容であったかもしれないが、実績は確かなものであった。また、解説者としても野球界に貢献し、『プロ野球ニュース』などに出演してファンの目を楽しませた。

最期

関口清治は2007年6月に慢性閉塞性肺疾患のため、福岡市内の病院で81歳の生涯を閉じた。彼のプロ野球界への貢献、そしてその業績は、今もなお多くの野球ファンに語り継がれている。

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