関東神宮

関東神宮は、かつて日本の租借地であった関東州の旅順市（現在の中国遼寧省大連市旅順）に存在した神社です。1938年（昭和13年）6月1日に創立され、官幣大社に列せられました。その後、1944年（昭和19年）10月1日に鎮座・創建されました。

祭神は天照大神と明治天皇でした。関東神宮は、第二次世界大戦における日本の敗戦後の1945年（昭和20年）に廃社となりました。

関東神宮の記念切手

関東州における郵政事業を担当していた関東逓信局は、1944年10月1日に「関東神宮鎮座記念」の記念切手2種類を発行しました。額面は3銭と7銭で、デザインは共通で、関東神宮の本殿と関東州の地図をあしらったものでした。

この記念切手は、戦時中に発行された最後の記念切手となりました。発売当初は入手困難でしたが、当時、国民には切手を趣味として購入する余裕はほとんどありませんでした。

印刷は民間の共同印刷株式会社が担当しましたが、戦前のレベルと比べて印刷技術や切手用紙の質は粗悪でした。

戦後、昭和40年から昭和50年頃の切手ブームの際に、多くの模刻品（偽物）が出回りました。現在でもフリーマーケットアプリやインターネットオークションなどで、数多くの偽物を見かけることができます。

補足

官幣大社：国家から幣帛を受ける神社の社格の一つで、官国幣社の中で最も社格が高い。
天照大神：日本神話における最高神であり、皇室の祖神。
明治天皇: 日本の第122代天皇
関東州: 1905年から1945年まで日本が租借した中国遼東半島の南端の地域。

外部リンク

* 海外神社

この神社は、歴史的な背景と切手の偽造問題の両面において興味深い存在です。

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