阪和興業

阪和興業株式会社の概要

阪和興業株式会社（はんわこうぎょう、英: HANWA CO.,LTD）は、大阪市中央区に本社を置く独立系の大手商社です。鉄鋼、非鉄金属、建材、エネルギー、化学品など、多種多様な製品の輸出入を行っています。国内19拠点、海外23ヵ国49拠点にわたる事業展開をしており、2023年3月期の連結売上高は26,682億円に達しました。

事業内容

阪和興業は、鉄鋼需要が高まる中で、ゼネコン向けの建材やメーカー向けの鋼板など、鋼材や鉄鋼二次製品の取り扱いを強化しています。特に、日本製鉄の指定問屋から成る十日会に加盟し、大型の自社倉庫を用いて鋼材の在庫販売を行っているほか、インターネット上の鉄鋼取引サイトも立ち上げています。

資源ビジネスの分野では、南アフリカの金属鉱山に40億円を投資し、鉱物の独占販売権を獲得したり、フィンランドの企業に約120億円を投資してフェロクロムやクロム鉱石事業への参入を図るなど、グローバルな視野で積極的な活動を展開しています。

また、電気自動車（EV）に関する分野でも事業機会を模索し、「電池チーム」を設置。リチウムイオン電池の原料の取り扱いや、電池関連製品の取引、さらにはリサイクル事業にも取り組んでいます。

エネルギー分野では、重油やLNGなどの産業用燃料に加え、再生可能エネルギーを利用した木質系バイオマス燃料の供給にも力を入れています。特に、インドネシアでのウッドペレット製造プランテーションに参画するなど、安定供給を目指しています。

化学品の領域では、尿素やメラミンなどの基礎化学品に加え、機能化学品やバイオマス原材料の取り扱いも行っています。さらに、2023年にはISCC Plus認証を取得し、リサイクルや持続可能な取り組みにも注力しています。

食品分野では、水産物に強く、エビやカニなどの輸入を手掛けています。機械部門では、産業機械だけでなく遊戯機械も取り扱い、東京ドームシティやEXPOCITYなど多くの実績があります。

木材事業では、住宅建材向けの製材品や合板の輸入・販売を行っており、幅広い事業のポートフォリオを築いています。

経営戦略

阪和興業は、経営計画の中で「激動する環境変化に適応し、独自性の高い事業基盤と収益構造を構築する」というテーマを掲げ、ユーザーの視点に立ったオンデマンド型サービスを徹底することで差別化を図ることを目指しています。年間100億円程度の戦略的な事業投資を進め、国内外での成長戦略を実施中です。

企業の歴史

阪和興業の設立は1947年で、創立者である北二郎が経営理念をもとにスタートしました。以来、持ち続けた企業の特色を大切にしつつ、不断の進化を続けています。企業の成長とともに、国内外の拠点も増加し続け、事業の多様化が進んでいます。

まとめ

阪和興業株式会社は、さまざまな業界において事業を展開することで、その独自性や市場での競争力を高めています。このような柔軟なビジネスモデルが、今後の成長において重要な役割を果たすでしょう。

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