阪急バス唐櫃営業所

阪急バス唐櫃営業所の概要

阪急バス唐櫃営業所は兵庫県神戸市北区の有野町唐櫃に所在する。2003年10月に神鉄バスから一般乗合路線を受け継ぐ形で開設され、運営は依然として神鉄バスに委託されているため、見かけ上は阪急バスの形を取りながらも、基本的な運行体制は変わっていない。

営業所の最寄り停留所には「唐櫃団地口」と「六甲登山口」があり、後者は神鉄六甲駅の近くにある。営業所内には神鉄バスの本社営業所が併設され、通勤や移動に便利な環境が整っている。

歴史的背景

唐櫃営業所は、神鉄バスから受け継いだ路線のサービスを引き続き提供するために設立された。移管時に受け取った車両や停留所の標柱は、段階的に阪急バス仕様へと変更が進められている。特に停留所の標柱は2006年に木製からアルミ製に更新されたことで、神鉄バス時代の名残はほとんど消えた。

また、神戸市交通局との共同運行も行っていた路線があり、運賃設定は市交通局に従っていたが、2013年の路線移譲以降、単独運行を開始した。これにより、阪急バスの仕様に統一されている。

運行路線

唐櫃営業所は複数の運行系統を持っており、その中でも特に「鈴蘭台線」が注目だ。1963年に神戸市交通局との共同運行として開始されたこの路線は、鈴蘭台から神戸駅南口まで直通の便を提供している。2003年に阪急バスが運行を引き継いだ後、様々な名称変更や運行内容の見直しが行われた。

また、他にも「西鈴神戸線」や「山の街線」など、多様な系統が運行されており、いずれも地域住民の通学や通勤に大いに寄与している。特に、150系統や158系統は重要な路線として位置づけられ、地域の交通網を支えている。

車両の特徴

唐櫃営業所には、約30両の大型バスが在籍し、そのうち10両はノンステップバスである。車両は、いすゞ、三菱ふそう、日野のメーカーからのものが多数を占めており、それぞれ個性的なデザインを施されている。運用中の車両は、ほぼ全てが阪急バスのカラーリングに統一されており、転属や新車による更新が進行中だ。

安全対策

交通規制の敷かれた狭隘区間が多いため、バス接近灯が設置されている。無線装置を搭載した車両は、自動的に点灯する仕組みになっており、すれ違いが難しい場所でも安全に運行できるようになっている。

料金とサービス

唐櫃営業所の運賃は、主に距離制運賃を採用しており、山岳路線特有の初乗り170円から開始されている。神戸市バスと並行走行する区間では220円の設定があるなど、利用者にとって分かりやすい料金体系が維持されている。

ICカードの導入

阪急バスではICカード「hanica」の導入に伴い、2012年に磁気カードの利用が終了した。唐櫃営業所は例外的に、他の営業所と比較して従来の磁気カードが利用可能な期間が延長されていたが、2013年には完全に移行が行われた。

まとめ

阪急バス唐櫃営業所は、地域交通の重要な役割を果たしている。運行路線の多様性と地域密着のサービスが特徴であり、今後もさらなる発展が期待されている。

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