阪急新大阪連絡線

新大阪連絡線（しんおおさかれんらくせん）

新大阪連絡線は、阪急電鉄が計画している未成の鉄道路線であり、淡路駅、新大阪駅、十三駅間を結ぶ構想が策定されています。この路線は、淡路駅から十三駅までの約4.030 km、さらに新大阪駅から神崎川駅までの約2.963 kmを含み、全線の開業は2031年を目標としています。いずれの駅も地下に設置する計画となっています。

計画の背景

新大阪連絡線の構想は、1961年に遡ります。当時、梅田周辺の交通混雑が深刻化しており、それに対応するために新しい路線の開発が求められていました。阪急電鉄（当時は京阪神急行電鉄）は、梅田周辺の混雑緩和と京都本線崇禅寺駅付近のバイパス、新幹線へのアクセスを目的に事業免許を取得し、用地買収や工事を始めました。

また、1964年には新幹線が開業した際、この新線に備えて橋脚の配置も考慮されました。しかし、新大阪駅付近の開発が進まないことや、関係する駅の高架化が進展しないことが、新大阪連絡線の工事が停滞する原因となりました。

計画の推移

1989年には、運輸政策審議会により十三駅から淡路駅間での工事着手が推奨されましたが、実施には至りませんでした。2002年には、阪急は新大阪と淡路間の事業許可を廃止申請し、2023年には現在残るのは十三駅から新大阪駅間の約2.350 kmのみとなっています。この部分における利便性の不安視も影響し、优先度が低下している現状があります。

新たな動き

翌2006年には、阪急ホールディングスの社長が阪神電鉄との経営統合に関連し、新大阪、十三、北ヤード、西梅田を結ぶ路線の構想を示しました。また、大阪市営地下鉄の延伸と合わせて新たな鉄道ネットワークの構築が検討されています。これにより、新大阪連絡線の開業が現実味を帯びてきました。

近年では、2022年に阪急が十三駅から新大阪駅を結ぶ路線の開設を2031年に予定していると発表し、全国の注目を集めています。この計画では、新大阪駅が高架化される予定もあり、見通しは明るいものとなっています。

現在の課題

新大阪駅へは長らく阪急京都線や千里線を経由してのアクセスしかなく、利便性に欠けていました。2019年3月には、淡路駅からJRおおさか東線への乗り換えが可能となり、ようやく利便性が向上しましたが、完全に解決されたわけではありません。

新大阪連絡線は今後の地域交通において重要な役割を果たすことが期待されていますが、用地の確保や工事に向けた具体的な進展が求められています。新大阪駅と十三駅間を結ぶこの新たな鉄道網が実現すれば、より便利な移動が可能になり、地域の発展に寄与することでしょう。

建設予定地

現在、新大阪連絡線の建設予定地として考えられている場所では、すでに一部が他の用途に転用されています。特に新大阪の駅周辺では、新幹線に関連した建物や施設が増えており、今後の新線建設には土地の再取得が課題となります。

上記のように、未成線であった新大阪連絡線は様々な歴史と取り組みを経て、2031年開業を目指し進行中です。皆が待ち望むこの新線が実現すれば、交通の利便性は大きく向上することでしょう。

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