阪神鳴尾浜球場

阪神鳴尾浜球場の概要と歴史

阪神鳴尾浜球場は、兵庫県西宮市の鳴尾浜に位置する野球場で、主に阪神タイガースの二軍が使用しています。ウエスタン・リーグの公式試合や練習場としても機能し、愛称は「タイガース・デン（Tigers Den）」です。

構造と施設

球場のフィールドは、両翼96m、中堅120mで、阪神の本拠地である甲子園球場と類似しています。スコアボードは磁気反転式で、2014年からボールカウント上にスピードガン表示機能も追加されました。スタンドは500人収容でき、内野およびバックネット裏から観戦可能ですが、屋根がないため、特に夏場は暑さに注意が必要です。

入場は無料で、スタンドはウ・リーグの公式戦や教育リーグの際に開放されます。しかし、周辺が住宅地であるため、鳴り物応援は禁止され、禁煙・禁酒の規則もあります。満員となると、入場制限や外野の芝生席が開放されることもあり、観客数に応じて変動します。

阪神の選手が使用する室内練習場は左翼の場外に位置し、ホームチームは3塁側ダッグアウトを利用します。また、甲子園で高校野球の大会が行われる際には、出場校が練習に利用することもあります。さらに、女子クラブチームである阪神タイガース Womenもここで練習を行っています。

歴史的背景

阪神タイガースの二軍は、1975年に廃止された阪神国道線を契機に作られた阪神浜田球場を起点とし、1979年にその本拠地として運用が始まりました。しかし、年月が経つにつれ施設の老朽化や狭さが問題になり、球団は新たな施設を建設する方針を固めます。

1994年に現在の鳴尾浜球場が完成し、周辺には「虎風荘」という合宿所も移転してきました。しかし、1995年の阪神淡路大震災の際に液状化現象が発生し、復旧には時間を要しました。開場当初は最先端の設備が整っていたものの、その後の老朽化が進む中、観客席はわずか500人収容のため、さらなる施設の拡張が求められるようになります。

2016年、掛布雅之氏が二軍監督に就任したことで観客動員数が増加し、その結果、二軍施設の再移転が検討されることとなりました。2024年には阪神タイガースが優勝したことも影響し、入場時に整理券が必要になるなど混雑が予想されます。

その中で、2020年には新たに尼崎市の小田南公園への移転計画も持ち上がり、2021年には基本協定が締結されました。これに伴い、鳴尾浜球場は2024年シーズンをもって本拠地としての役目を終え、落ち着いて施設の移転が進む予定です。

アクセス

球場へのアクセスは、JR神戸線「甲子園口駅」または阪神本線「甲子園駅」からの阪神バス鳴尾浜線が便利です。「県立総合体育館前」または「阪神鳴尾浜球場前」バス停からの徒歩が推奨されます。バスは鳴尾浜工業団地内を周回しているため、所要時間は短くなります。

これらの要素が組み合わさって、阪神鳴尾浜球場は阪神タイガースの二軍にとって重要な拠点となっています。

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