防災士の概要と活動内容
防災士は、
特定非営利活動法人日本
防災士機構が認定する民間資格です。この資格を持つ者は、自助・共助・協働を原則とし、公助との連携を強化しながら、地域社会における
防災力の向上を目指す活動を行います。2017年4月の時点で、130,424名の
防災士が存在しました。
防災士の取得方法
防災士の取得には、まず機構が定めた
カリキュラムに沿った自宅学習を行い、その後、会場研修講座を受講します。受講後には資格取得試験が行われ、合格した者は消防本部や
日本赤十字社などの機関での救急法等の講習を経て、認定証を取得することが求められます。
防災士の資格には有効期限が設定されておらず、終身資格として認められています。
防災士は、
地震や水害、火山噴火などの
自然災害が発生した際、地域の公的機関や住民と協力し、避難所の運営や救助活動を行う役割を担います。平常時においても、
防災士は
防災知識を普及し、地域の
防災意識を高める活動に従事しています。また、災害時には被災地での支援活動を通じて、さまざまなニーズに応じたサポートを提供します。
地域防災リーダーの育成
日本経済団体連合会の提言によると、地域
防災の担い手を育成するため、企業や自治体が
防災士制度を活用する動きが進んでいます。地域の
防災リーダーの育成は、地域の
防災力の向上には欠かせない要素とされています。この観点から、
防災士養成事業を通じて、市民や自治体職員のスキル向上が図られています。
過去の災害を教訓に
防災士制度は、1995年に発生した阪神淡路大震災を教訓として設立されました。この震災の経験は、災害対策がいかに重要であるかを示し、民間の
防災リーダーの育成が急務であることを強調しました。日本
防災士機構は、全
国各地での
防災士の養成活動を通じ、地域住民の安全と安心を提供するため努力を続けています。
最近の取組みと成果
近年、特に若年層や自治体職員の
防災士資格取得の動きが進んでおり、教育機関や自治体による支援も増えています。例えば、
東京都や徳島県では高校生向けの講習が実施され、一定の人数の合格者を輩出しています。また、地元自治体が養成講座の受講費用を全額負担する制度を導入し、積極的に
防災士の育成を進める例が見られます。
このように、
防災士は社会のさまざまな場面で活動し、911%、減災に寄与する重要な役割を果たしています。今後もその活動が広がることが期待されます。