防災管理点検資格者

防災管理点検資格者について

防災管理点検資格者とは、消防法に基づき、大規模な建築物等における防災管理業務の実施状況を定期的に点検する国家資格です。この資格は、消防法施行規則によって定められており、有資格者は、防災管理業務が適切に行われているかを専門的な視点から評価し、その結果を消防機関に報告する役割を担います。

資格の概要

2007年6月の消防法改正により、大規模建築物等における防災管理業務の実施が義務付けられました。これに伴い、その実施状況を定期的に点検し、消防機関へ報告する制度が創設されました。この点検を行うことができるのが防災管理点検資格者です。

一般財団法人日本消防設備安全センターは、総務大臣の登録講習機関として、この資格を取得するための講習を全国各地で実施しています。

防災管理点検報告が必要な建築物

一定規模以上の建築物には、防災管理点検報告が義務付けられています。対象となる建築物の詳細については、関連法令等をご確認ください。

資格取得のための講習

講習内容

講習は2日間で、防災管理に関する専門的な知識や点検技術を学びます。講習の最後には、1時間の修了考査があり、合格することで資格が認定されます。

受講資格

講習を受講するためには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

防災管理者としての実務経験が3年以上ある
防災管理講習修了者で、5年以上の実務経験がある
市町村の消防職員として、防災管理業務に関する1年以上の実務経験がある
市町村の消防職員として、5年以上の実務経験がある
市町村の消防団員として、8年以上の実務経験がある
防火対象物点検資格者として、3年以上の実務経験がある

受講科目の一部免除

一定の条件を満たす者は、講習科目の一部が免除されますが、修了考査は免除されません。

受講料

受講料は、科目免除の有無によって異なり、18,500円（税込）または17,400円（税込）です。別途、合否判定結果通知郵送料82円が必要です。払込手数料は受講者負担となります。

修了考査

修了考査は、講習内容に関する知識を問うもので、全員が受験する必要があります。試験は、「防災管理の意義及び教育制度関係」と「点検要領関係」の2つの分野に分かれており、それぞれ50％以上、全体で70％以上の正答率で合格となります。

考査結果は、講習終了後おおむね30日後に通知され、安全センターのホームページでも公表されます。

再考査

修了考査に不合格となった場合、1年以内であれば1回に限り再考査を受けることができます。再考査手数料は3,390円（税込）で、払込手数料は受講者負担です。

資格の維持

5年ごとの再講習

防災管理の知識や法規制は常に変化するため、防災管理点検資格者は、免状交付後5年以内に再講習を受講することが義務付けられています。

再講習を受講しない場合、資格が失効します。

再講習受講期限の延長

海外旅行や災害、病気などのやむを得ない理由がある場合、再講習受講期限の延長が認められることがあります。延長を希望する場合は、期限内に申請が必要です。

資格の喪失

以下のいずれかに該当する場合、防災管理点検資格は喪失します。

精神機能の障害により業務を適切に行うことができなくなった場合
禁錮以上の刑に処せられた場合
法令違反により罰金の刑に処せられた場合
点検業務を適切に行わなかった場合
資格や実務経験を偽っていた場合
再講習を受講しなかった場合

関連情報

関連項目

防災管理者
日本の建設に関する[[資格一覧]]

外部リンク

* 防災管理点検資格者 - 日本消防設備安全センター

この情報は、防災管理点検資格者に関する一般的な概要を提供しています。より詳細な情報や最新の情報については、関連する法令や日本消防設備安全センターの公式サイトをご確認ください。

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