阿見町立竹来中学校

茨城県稲敷郡阿見町に学舎を構える公立の中学校です。1984年に校舎建設が始まり、1986年4月に阿見中学校から独立する形で新たな歴史を刻み始めました。開校当初から、同年5月には弓道場、6月にはプールが完成するなど、教育環境の整備が進められました。開校から間もない10月には、学校の理念を示す校訓と生徒たちが歌う校歌が制定されました。

学校の沿革をたどると、創立から様々な分野で評価を受けてきたことが分かります。1989年には県教育委員会から姉妹校交流事業の研究指定を受け、同年には県の論文で褒状を受賞。1991年には県の花壇コンクールで優秀賞に輝くなど、多岐にわたる活動を展開しています。学校施設の拡充も進められ、創立10周年を迎えた1995年の記念式典後、1997年には増築校舎（新校舎）の工事が始まり、翌1998年には完成とともにグラウンド造成も完了しました。2000年には生徒用のコンピューターが導入され、情報教育への対応も図られています。

特に体育や科学の分野での功績も目覚ましく、2002年には創意工夫育成功労学校として文部科学大臣賞を受賞。同年には県教育委員会の指定による学校体育研究発表を行い、翌2003年には全国学校体育研究優良校として表彰されました。また、花と緑の環境美化コンクールでは、2005年と2006年に中央審査で茨城新聞社賞や県民会議長賞を連続して受賞するなど、学校全体の美化活動も高く評価されています。体力つくりにおいても、県から複数回にわたり優秀校として表彰されており、生徒の健やかな成長を促す取り組みが行われています。

学校が目指す教育の根幹は、校訓「自主・創造・協和」に表されています。この校訓のもと、「主体的でたくましい心豊かな生徒の育成」を教育目標に掲げています。教育のテーマは「自分を磨き仲間と磨きあって輝け今輝け未来」であり、生徒一人ひとりが自らを高め、仲間と協力しながら輝く存在となることを目指しています。学校が理想とする生徒像も「主体的でたくましい心豊かな生徒」であり、これらの理念に基づいた教育活動が展開されています。

年間の学校行事は多岐にわたり、生徒たちの成長を促す重要な機会となっています。4月には入学式で新入生を迎え、歓迎会を実施。5月には3年生の修学旅行や1年生の宿泊学習が行われ、集団生活や自主性を学びます。6月には郡総合体育大会が開催され、生徒たちは部活動の成果を発揮します。夏季には県南・県総合体育大会、秋季には郡・県南新人体育大会が行われるなど、運動部の活躍の場が多く設けられています。9月には体育祭が盛大に行われ、学級や団の団結力が試されます。10月には文化祭にあたる秋桜祭が開催され、生徒たちの創造性や表現力が発揮されます。その他にも、進路説明会（3年）、立志の集い（2年）、職場体験、避難訓練、学校公開日、二者・三者面談、生徒会選挙、学力診断テスト、学年末テストなど、学習面、生活面、進路面に関する多様な行事が実施され、生徒たちの充実した学校生活を支えています。

部活動も盛んで、生徒たちは自己の能力を伸ばし、仲間との協調性を学ぶ機会を得ています。運動部としては、軟式野球、サッカー、陸上競技、バドミントン、ソフトテニス、バスケットボール、バレーボール、弓道、剣道、柔道・レスリング、水泳、体操・新体操といった多様な種目が設置されています。文化部には、吹奏楽部、美術部、科学部があり、それぞれの興味・関心に基づいた活動を行っています。練習時間は、早朝練習が7時15分から8時00分まで、放課後練習が帰りの会終了後から完全下校時刻までと定められています（平成29年度現在）。

通学区域は阿見町の広範囲にわたり、岡崎、中郷東、立ノ越、青宿、新町、廻戸、霞台、大室、白鷺団地、曙東、曙南、レイクサイドタウン、君島、大形、石川、塙、追原、上条、飯倉、飯倉二区、上島津、下島津、南島津、掛馬、竹来、南平台一丁目から三丁目が含まれています。主に、阿見町立君原小学校、阿見町立舟島小学校、阿見町立阿見第一小学校の卒業生が進学してきます。

学校が位置する校区内には、陸上自衛隊土浦駐屯地や舟島射撃場、防衛省技術研究本部土浦支所といった自衛隊関連施設に加え、茨城大学農学部、雄翔館（予科練記念館）、予科練平和記念館、霞ヶ浦平和記念公園など、歴史や学術、平和を象徴する施設が点在しています。また、阿見町立かすみ公民館、舟島ふれあいセンター、追原公民館といった地域の交流拠点や、東京医科大学茨城医療センター、マイアミショッピングセンターなどの生活関連施設も近くにあります。

交通アクセスとしては、JR東日本常磐線の荒川沖駅からは約6.6km、同じく土浦駅からは約7.0kmの距離にあります。

竹来中学校は、これらの豊かな地域環境の中で、創立以来培ってきた歴史と伝統を受け継ぎながら、生徒一人ひとりの成長を支援し、地域社会に貢献できる人材の育成を目指しています。卒業生には、女優の湯原弘美さんやJRA騎手の大江原圭さんなどがいます。

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