阿部弘輝

阿部 弘輝について

阿部 弘輝（あべ ひろき）は、1997年11月19日生まれ、福島県須賀川市出身の陸上競技選手で、長距離走を専門としています。学法石川高校を卒業後、明治大学の政治経済学部政治学科で学びながら陸上競技に取り組み、現在は住友電工の陸上競技部に所属しています。彼は箱根駅伝において7区の区間記録保持者であり、2019年のナポリユニバーシアード男子10000m競技では銀メダルを獲得しました。

経歴の始まり

阿部選手は中学校時代、地元の陸上クラブ「円谷ランナーズ」に参加していました。その頃、同じ須賀川市出身の相澤晃選手と切磋琢磨しながら成長を遂げていきました。中学卒業後、相澤選手に誘われて学法石川高校に進学。高校時代には全国高校駅伝に出場し、2年生の時には6区で4位、3年生の時には1区で10位と素晴らしい成績を収めました。また、3年時の5000mでは13分57秒15の好タイムを記録し、同年代の相澤選手と1学年下の遠藤日向選手と共に「5000m13分台トリオ」として注目を集めました。

大学での活躍

明治大学では、1年生のころから関東インカレ5000mで5位入賞を果たし、さらには2016年の世界ジュニア選手権に出場しました。しかし、学生駅伝初出場となった第48回全日本大学駅伝では、期待とは裏腹に17位に終わりました。その後、第93回箱根駅伝では19位でタスキを受けたものの、区間13位に食い込む健闘を見せました。

大学2年生の前半には苦しい時期が続き、第94回箱根駅伝予選会では予選落ちを経験。しかし、11月の第49回全日本大学駅伝では7区で区間記録を樹立し、復調の兆しを見せました。3年生になると、5000mで3位入賞（関東インカレ）、および5位入賞（日本選手権）などを果たすなど、学生長距離界のエースとして名を馳せます。

さらに、八王子ロングディスタンスでは、現役日本人学生としてトップとなる10000m27分56秒45を記録するなど、成績は上昇し続けました。また、駅伝でも第50回全日本大学駅伝でエース区間の2区で2位、そして第95回箱根駅伝では3区で区間2位を達成しました。

国際舞台での成功

4年生の2019年には、ドーハアジア大会10000mで6位に入賞し、関東インカレでは5000mで7位に輝く一方、ナポリユニバーシアード10000mで銀メダルを得るなど国際舞台でも成功を収めます。しかし、その後股関節や腸腰筋を痛めたため、リハビリに専念する時期が続きました。

第96回箱根駅伝では、普段とは異なる区間を受け持ち、予想以上のハイペースで走り、従来の7区区間記録を36秒も上回る1時間01分40秒という驚異の記録を達成しました。この走りがチームを強力に支え、総合6位、5年ぶりのシード権獲得に貢献しました。

入社後の取り組み

住友電工に入社した初年度、彼は第63回関西実業団駅伝で4区の区間賞を取り、区間新記録を樹立しました。また、第63回ニューイヤー駅伝では1区で16位を記録しました。彼の実力と技術により、競技界での存在感はますます増しています。

このように、阿部弘輝選手は数々の記録と実績を重ねながら成長を続けるプロの長距離走者であり、これからのさらなる活躍が期待されます。

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