限日取引

限日取引とは？：決済期限なきデリバティブ取引

限日取引（げんにちとりひき）は、先物取引やオプション取引といったデリバティブ取引の一種です。その最大の特徴は、決済日が毎営業日ごとに自動的に更新（ロールオーバー）される 点にあります。これにより、実質的に決済期限が存在しない取引が可能となります。

通常の先物取引との違い

通常の先物取引では、1ヶ月や3ヶ月といった期間ごとに取引最終日が設定されています。投資家は、ポジションを持ち続けるためには、自らより先の限月の契約にロールオーバーする必要があります。

一方、限日取引では、このロールオーバーが自動的に行われるため、投資家は常に最新の契約で取引を継続できます。

日本における限日取引の例

日本国内では、以下のような限日取引が存在します。

1. 外国為替証拠金取引（FX）（くりっく365など）

毎営業日の自動ロールオーバー時に、スワップポイントと呼ばれる金利差調整額が発生します。

2. 一部のCFD（くりっく株365など）

くりっく株365では、毎営業日の自動ロールオーバー時に、配当相当額と金利相当額が発生します。
ただし、リセット付証拠金取引と呼ばれる種類では、リセット日という特別な日が存在し、この日のロールオーバーは自動では行われません。

3. 大阪取引所の貴金属限日先物
金限日先物
白金限日先物

限日取引のメリット・デメリット

メリット：

継続的なポジション保有: 決済期限を気にせず、長期的な視点での取引戦略を実行しやすい。
ロールオーバーの手間削減: 自動ロールオーバーにより、投資家自身がロールオーバーを行う手間が省ける。

デメリット：

スワップポイント・金利相当額: ロールオーバー時にスワップポイントや金利相当額が発生する場合があり、コストとなる可能性がある。
* リセット日の存在: 一部の限日取引では、自動ロールオーバーが行われないリセット日が設定されている場合がある。

まとめ

限日取引は、自動ロールオーバー機能により、決済期限を気にせずに取引を継続できる便利な仕組みです。FXやCFDなど、様々な金融商品で利用されており、投資戦略の幅を広げる可能性があります。しかし、スワップポイントやリセット日の存在など、注意すべき点も存在します。取引を行う際には、商品の特性を十分に理解した上で、慎重に判断することが重要です。

もう一度検索