くりっく365

くりっく365とは

くりっく365は、東京金融取引所が提供する外国為替証拠金取引（FX取引）サービスです。2005年7月1日にサービスを開始して以来、通貨ペアの拡充や取引時間の延長など、投資家のニーズに応じた改善を重ねてきました。

サービスの歴史

2005年7月1日：サービス開始
2008年10月27日：通貨ペア数の拡大、指定決済法の導入、マーケットメーカーの増加、取引時間の延長
2011年8月1日：アジア3通貨ペア数の拡大
2013年8月5日：アジア3通貨ペアの上場休止

くりっく365の特徴

マーケットメイカー方式

くりっく365では、東京金融取引所が指定したマーケットメイカーが提示するレートに基づいて取引が行われます。複数のインターバンクが提示するレートの中から、投資家にとって有利なレートが採用される仕組みです。この方式は、証券取引所の現物株のように売り手と買い手を直接結びつけるオークション方式とは異なり、マーケットメイカーが取引の仲介役を担う点が特徴です。

スワップポイント

くりっく365のスワップポイントは、売りと買いで同一となるため、投資家にとって有利です。店頭取引では、同一通貨ペアの売りと買いでスワップポイントに差が生じ、投資家が支払うスワップポイントの方が多くなるケースがありますが、くりっく365ではそのような心配はありません。

取引の安全性

取引証拠金は東京金融取引所で保全されるため、万が一、取次業者が破綻した場合でも、ポジションが強制的に清算されたり、預託金が返還されないといったリスクを低減できます。また、取次業者の財務力についても、金融商品取引法の登録基準に加え、純資産20億円以上という高い基準が設けられています。さらに、破綻した取次業者が管理していた顧客のポジションを別の業者に移管することも可能です。

税制

くりっく365で得た利益は、申告分離課税の対象となり、一律20%の税率で課税されます。また、損失が発生した場合は、翌年から3年間にわたり所得税の損失繰越が適用されます。

手数料

かつては売買手数料がかかっていましたが、2013年10月以降、マーケットメイカーから1単位あたり100円（税別）の手数料を東京金融取引所が徴収し、取次業者に交付する仕組みに変更されました。そのため、多くの業者では手数料が無料となっています。なお、店頭取引業者の中には、スワップポイントやスプレッドで利益を得ているため、手数料無料としている業者もあります。

過去のトラブル

2009年10月30日の取引終了直前に、南アフリカランド/円のレートが急落し、多くの投資家が損失を被るという事件が発生しました。この時、マーケットメイカーであるコメルツ銀行が配信した異常レートが原因で、ロスカットが発動した投資家が続出しました。東京金融取引所は当初、マーケットメイカーの提示レートは正式なものであると主張しましたが、後にコメルツ銀行が異常レートを配信したことを認め、救済措置が講じられました。この事件は、取引所のシステムにおける脆弱性も露呈する結果となりました。

関連情報

関連項目

大証FX
差金決済取引
外国為替証拠金取引
外国為替証拠金取引詐欺
円相場
外国為替市場
東京外国為替市場
国際金融市場
外貨兌換券
外為ブローカー
ミセスワタナベ
個人投資家
ヘッジファンド

外部リンク

公式ウェブサイト
* 東京金融取引所 (@tfx_pr) - X（旧Twitter）

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