陸前稲井駅

陸前稲井駅の概要

陸前稲井駅（りくぜんいないえき）は、宮城県石巻市井内滝ノ口に位置し、東日本旅客鉄道（JR東日本）石巻線に属する駅です。単式ホーム1面1線を持つ無人駅で、乗車駅証明書を発行する機械が設置されています。

歴史

この駅は1939年10月7日に鉄道省石巻線の駅として開業しました。当初は牡鹿郡に属する稲井村の一部でしたが、1971年には貨物および荷物の取り扱いが廃止され、その結果無人駅となりました。1987年の国鉄分割民営化によってJR東日本に移行し、さらなる発展を遂げました。

震災の影響を受けた2011年3月11日には、東北地方太平洋沖地震に伴う大津波により全線が不通となりましたが、2012年3月17日には石巻 - 渡波間の復旧により再び営業を開始しました。2016年には仙石東北ラインの直通運転が始まり、同駅もその停車駅に加わります。さらに、2024年には「えきねっとQチケ」のサービスも開始される予定です。

駅構造

陸前稲井駅の構造は非常にシンプルで、現在は単式ホーム1面と1線のみを有しています。元々は島式ホーム1面2線でしたが、無人化の際に片側が撤去され単式ホームに変更されました。同時に駅舎もカプセル型の待合室に改築されています。

駅周辺

陸前稲井駅の名前は「稲井」となっていますが、実際の所在地や駅前の地名は「井内」となっていることに注目が必要です。この「井内」は1889年に周辺の8つの村が統合されて誕生した地域名で、稲井村が名付けられた際には豊作を願う意味が込められています。さらに、村役場が位置する井内の地名との関連性も考えられています。稲井村はその後、稲井町を経て1967年に石巻市に編入されました。

井内は、石碑製作に使われる井内石の産地であり、地元には複数の石材店が存在します。また、駅周辺には石巻市役所の稲井支所が位置しており、宮城県道192号石巻雄勝線や真野川、旧北上川も近くに流れています。

隣の駅

東日本旅客鉄道の石巻線では、陸前稲井駅の隣にある駅は渡波駅です。

脚注

この地域の歴史や文化に深く根付いた陸前稲井駅は、地域の重要な交通拠点としての役割を果たしています。今後も多くの訪問者にとって利便性の高い駅であり続けることでしょう。

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