陸前高田市立第一中学校

陸前高田市立第一中学校について

陸前高田市立第一中学校は、岩手県陸前高田市高田町に位置していた公立中学校です。通称「一中」として地域住民に親しまれていました。陸前高田市の中心部を学区としており、地域の中核をなす中学校でした。

歴史

1965年、高田中学校と竹駒中学校が統合され、新たな中学校として開校しました。さらに翌年には下矢作中学校を統合し、その後も2011年に矢作中学校、2016年には横田中学校を統合しています。これらの統合を経て、地域の中学校教育を牽引する存在となりました。

しかし、2018年3月31日をもって閉校し、その歴史に幕を閉じました。翌日、第一中学校と気仙中学校が統合し、新たに高田第一中学校が開校しています。

東日本大震災の影響

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、陸前高田市に甚大な被害をもたらしました。市街地の約7割が津波により壊滅的な状況となりました。そのような状況下で、第一中学校は高台に位置していたため、津波の直接的な被害を免れることができました。

この立地条件から、第一中学校の校舎と体育館は、被災者にとって重要な避難所となりました。市内最大の避難所となり、多くの被災者が身を寄せました。また、仮設住宅の建設が遅れる中、第一中学校のグラウンドでは、被災地の中で最も早く仮設住宅の建設が開始されました。

36戸の仮設住宅に対して1160世帯が入居を希望し、抽選が行われました。そして、4月9日から被災者の入居が開始されました。

震災の影響により、2011年度の始業は4月22日までずれ込みましたが、夏休みは8月6日から17日まで短縮されました。震災発生から学校再開までの間、第一中学校は避難所としての機能を果たし続けました。

震災発生後の主な出来事

• - 3月11日：東日本大震災発生。避難所として開設。
• - 3月14日：電気が一部復旧。
• - 3月17日：auの携帯電話が使用可能となる。
• - 3月19日：NTTドコモ基地局が開設。グラウンドに仮設住宅約200戸の建設開始。
• - 3月25日：第一中学校に建設される仮設住宅の入居説明会開催。
• - 3月27日：自衛隊による入浴・洗濯サービス開始。
• - 3月31日：卒業証書授与（3年生のみ）、1・2年生は登校日。
• - 4月1日：第一中学校の仮設住宅が完成。
• - 4月3日：第一中学校の仮設住宅を報道陣に公開。
• - 4月5日：仮設住宅の入居抽選を市長が実施。
• - 4月8日：仮設住宅の入居説明会開催。
• - 4月9日：被災住民の入居開始。
• - 4月22日：自校舎を使用して2011年度を始業。
• - 4月23日：陸前高田市立矢作小学校にて入学式を挙行。
• - 8月4日：1学期終業。
• - 8月18日：2学期始業。

主な校区

• - 陸前高田市立高田小学校
• - 陸前高田市立竹駒小学校
• - 陸前高田市立矢作小学校

交通アクセス

• - JR大船渡線BRT 陸前高田駅下車、北へ約1.3km

関連情報

• - 岩手県中学校一覧
• - 岩手県中学校の廃校一覧
• - 公式サイト

陸前高田市立第一中学校は、その歴史の中で、地域の教育を支え、東日本大震災時には避難所としての役割を果たすなど、地域社会に大きく貢献しました。閉校後も、その功績は地域住民の記憶に深く刻まれています。

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