陽水II センチメンタル

アルバム『陽水II センチメンタル』の紹介

『陽水II センチメンタル』は、1972年12月に井上陽水がリリースした2枚目のオリジナルアルバムです。この作品は、陽水のアーティストとしての地位を確立する重要な作品となりました。アルバムには、彼自身が作詞・作曲した楽曲が収められ、リスナーに深い感情とメッセージを伝えています。

収録曲と編曲

アルバムはアナログLP形式でリリースされ、全体は2つの側面（SIDE A、SIDE B）に分かれています。以下は収録されている各曲の一覧と編曲者です。

SIDE A

1. つめたい部屋の世界地図
編曲: 星勝、ストリングス編曲: 小野崎孝輔
2. あどけない君のしぐさ
編曲: 井上陽水
3. 東へ西へ
編曲: 星勝
4. かんかん照り
編曲: 星勝
5. 白いカーネーション
編曲: 星勝
6. 夜のバス
編曲: 深町純

SIDE B

7. 神無月にかこまれて
編曲: 星勝
8. 夏まつり
編曲: 井上陽水
9. 紙飛行機
編曲: 星勝
10. たいくつ
編曲: 井上陽水
11. 能古島の片想い
編曲: 星勝
12. 帰郷（危篤電報を受け取って）
編曲: 井上陽水

特に「帰郷」は、実際に父の危篤を聞いて夜汽車の中で作詞されたという感情豊かな楽曲であり、リスナーの心に深く響くものがあります。

カバー版と再リリース

このアルバムの収録曲のいくつかは、他のアーティストによりカバーされています。特に「東へ西へ」は、1992年に元シブがき隊の本木雅弘によってカバーされました。また、2004年には布袋寅泰が、さらに2010年には中村あゆみによって再びカバーされています。

アルバム自体も長い歴史を持ち、1985年にCD化されると、その後も1990年、1996年、2001年（紙ジャケット仕様）、そして2006年にはユニバーサルJから再リリースが行われました。これによって新たな世代のリスナーにも親しまれることとなりました。

参加ミュージシャン

このアルバムには、井上陽水の他に多くのミュージシャンが参加しています。特に、アコースティックギターやバッキングボーカルを担当した井上自身、アコースティックギターとエレクトリックギターを演奏した星勝の存在は大きなものです。他にも、安田裕美や武部秀明、深町純などの多様なアーティストが関わっており、それぞれの演奏が楽曲に深みを与えています。

関連項目

陽水の作品の中でも、このアルバムは特に多くのアーティストによるカバーが存在します。また、コンピレーションアルバム『春の桜と優雅に語らう17の知恵』には「東へ西へ」が収録され、フォークソングアルバム『フォーク・ソング』で南こうせつが「つめたい部屋の世界地図」をカバーするなど、彼の楽曲は多くの人に影響を与えています。

このように、『陽水II センチメンタル』は井上陽水の音楽キャリアにおける重要な作品であると同時に、後のアーティストにも大きな影響を与え続けているアルバムと言えるでしょう。

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