隼 (隼型水雷艇)

隼（はやふさ） - 日本海軍の水雷艇の歴史

隼は、初代隼型水雷艇として日本海軍に所属した艦艇です。同名の水雷艇が他にも存在し、そのため「隼 (初代)」や「隼I」といった表記が用いられています。隼の設計と建造には、当時の技術が生かされており、日露戦争を含む重要な海戦での任務を果たしました。

艦艇の発注と竣工

最初の発注時、隼は「第一号百二十噸水雷艇」という名称で呼ばれていました。1898年の3月16日に「隼」と名付けられた後、同年の3月21日には「軍艦及水雷艇類別等級」に従って水雷艇に編入され、一等に類別されました。この水雷艇は、1899年3月15日にフランスのノルマン社で起工し、同年12月19日に進水、そして1900年の4月19日に呉海軍造船廠で竣工しました。これに伴い、新たに定められた水雷艇の等級一等としての地位を確立しました。

日露戦争での活躍

隼は、日露戦争においても重要な役割を果たしました。特に、旅順口攻撃および日本海海戦において、隼は第十四艇隊に所属し、夜戦にも参加しました。この戦闘での貢献は、軍の戦略において大きな影響を与え、艦艇自体の名声を高める結果となりました。

除籍とその後の運命

隼は1919年の4月1日に除籍され、同日に雑役船へと編入されることになりました。名は「隼丸」と改められ、曳船兼交通船として佐世保海軍工廠に配属されました。その後、1920年7月1日に再び「隼」に改称され、1922年9月14日には廃船となりました。これは、隼が約24年間の歴史を経て、最後を迎えたことを意味します。

参考文献

隼に関する詳しい情報は、以下の文献にて確認できます：

• - 国立国会図書館デジタルコレクション
• - 海軍大臣官房『海軍制度沿革. 巻8(1940年印刷)』
• - 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』普及版、光人社、2003年
• - 中川努「日本海軍特務艦船史」
• - 『世界の艦船 増刊第47集』海人社
• - 福井静夫『福井静夫著作集第5巻 日本駆逐艦物語』
• - 防衛庁防衛研修所戦史室『戦史叢書 海軍軍戦備<1> 昭和十六年十一月まで』
• - 堀元美『駆逐艦 その技術的回顧』
• - 『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』

隼の歴史は、日本海軍の歩みを考える上で重要な一ページとなっています。

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