雅原慶

雅原慶：国際法からミュージカルへ―類まれな才能が彩る舞台人生

雅原慶（みやはら けい）は、1985年1月14日、兵庫県尼崎市で生まれたミュージカル女優です。在日韓国人3世として、多様な文化に触れながら育ちました。尼崎朝鮮初中級学校、神戸朝鮮高級学校を経て、立命館大学法学部に進学。同級生には、プロサッカー選手である金永基氏もいました。大学では国際法を専攻し、将来は商社への就職を考えていました。

しかし、幼い頃から人前で歌うことや踊ることが大好きだった雅原さんは、就職活動中に自身の情熱に気づきます。そして、華やかな舞台の世界に惹かれ、俳優への道を志すことを決意。大学卒業後、ダンスオブハーツでクラシックバレエ、ジャズダンス、タップダンス、声楽といった幅広いレッスンを受け、着実にスキルを磨いていきました。

2007年、劇団四季の研究生オーディションに見事合格。2008年4月には研究所に入所し、48期生として研鑽を積みました。同期には、新庄真一氏などがいました。当初は本名で活動し、同年『マンマ・ミーア』で念願の初舞台を踏みます。その後、『キャッツ』ではジェリーロラム＝グリドルボーン役を演じ、高い評価を獲得しました。

2012年7月6日、大きな転機が訪れます。『アイーダ』東京公演で、念願のタイトルロール、アイーダ役に抜擢。初めて主役を務める舞台で、彼女の才能はさらに開花しました。同年9月からは、現在の芸名「雅原慶」を使用し始めました。

2013年8月には、『ウィキッド』東京再演でヒロイン・エルファバ役に大抜擢され、圧倒的な歌唱力と表現力で観客を魅了しました。その後も、『ミュージカル 李香蘭』（川島芳子役）など、数々の舞台で活躍。その演技力は高く評価され、多くの観客を惹きつけました。

2016年12月31日、劇団四季を退団。2018年1月からは太田プロダクションに所属していましたが、2020年12月31日に退所し、2021年1月1日からはフリーランスとして活動しています。

劇団四季在籍中は、『マンマ・ミーア』、『キャッツ』、『FESTIVAL ソング&ダンス』、『ミュージカル南十字星』、『ライオンキング』など、数々の作品に出演。その多彩な才能で、様々な役柄を見事に演じきりました。退団後も、『浅利慶太プロデュース李香蘭』、『銀河鉄道999〜GALAXY OPERA〜』、『藤川ミュージカル「オズの魔法使い」』、『ふたり阿国』、『メリリー・ウィー・ロール・アロング』など、精力的に活動を続けています。

テレビドラマ『終着駅シリーズ32』への出演など、舞台にとどまらず、多方面で活躍の場を広げている雅原慶。国際法という知的なバックグラウンドと、幼少期から磨かれた表現力、そして類まれな才能を武器に、今後もますます活躍が期待される存在です。彼女の今後の舞台、そして活動から目が離せません。

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