難民を助ける会

難民を助ける会（AAR Japan）

難民を助ける会（英名：Association for Aid and Relief, Japan、略称：AAR Japan）は、日本から発信される人道支援団体です。1979年に「インドシナ難民を助ける会」として創設され、以来、困難に直面する人々への支援を行ってきました。設立当初から、難民支援を中心に活動を進めていますが、自然災害の被災者や障がい者、地雷や不発弾の対策、感染症や水衛生事業など、広範な活動領域を持つ団体へと成長しています。

現在、アジアや中東、アフリカを中心に、34件の支援事業を日本を含む16カ国で展開しており、さらなる支援活動を推進しています。

年譜

• - 1979年: 相馬雪香の呼びかけにより「インドシナ難民を助ける会」が設立。
• - 1984年: 東アフリカでの大干ばつを受け毛布172万枚と寄付を集め、名称を「難民を助ける会」に変更。
• - 1992年: 日本国内の難民や在日外国人の支援を行う「さぽうと21」設立。
• - 1995年: 阪神淡路大震災に対して約10億円の緊急支援を実施。
• - 2001年: アフガニスタン難民支援活動開始。
• - 2011年: 東日本大震災での支援開始。
• - 2022年: ウクライナ避難民支援を開始。

創立当初、日本は難民の受け入れに消極的であり、相馬雪香の設立に向けた決意は強いものでした。彼女は外務省の高官から「民間は余計なことをしなくていい」との発言を受け、怒りを覚え、自らの意思で行動を起こしました。広報を介して資金の寄付を呼びかけた結果、国民からの大きな支援が集まり、すぐに目標金額を超えることとなったのです。

地雷廃絶キャンペーン

難民を助ける会は、1992年からカンボジアで様々な支援を行ってきました。その中で重要な取り組みは地雷問題に対する支援です。地雷は戦争や紛争の影響で埋設され、一般市民や子どもたちに深刻な影響を及ぼしています。1996年には『地雷ではなく花をください』という絵本を出版し、地雷の実態を広める活動を行いました。この絵本の収益は全て地雷問題の解決に使われています。

また、地雷禁止国際キャンペーン（ICBL）に加盟し、国際社会に地雷廃絶を訴える活動を続けています。1997年にはICBLがノーベル平和賞を受賞し、その一員として日本もその活動に関わっていました。

支援活動の広がり

難民を助ける会の支援活動は、難民や災害被災者だけでなく、感染症対策や教育支援など多岐にわたります。特に新型コロナウイルスの影響で、マスクや衛生用品を日本国内外の14カ国に配布しました。2022年にはロシアのウクライナへの侵攻に伴い、ウクライナの避難民支援を開始し、その迅速な対応が国際的にも評価されています。

まとめ

難民を助ける会は、設立から多くの試練を乗り越え、幅広い人道支援に取り組んできました。特に、地雷問題や災害支援においては、国際的なネットワークを活かしながら影響力を拡大しています。これからも、困難な状況に置かれている人々への切実な支援を続けていくことでしょう。

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