雨…

小柳ルミ子「雨…」：移籍第一弾シングルと紅白出場

1978年11月25日、小柳ルミ子さんの27枚目のシングル「雨…」がSMS Recordsより発売されました。この曲は、それまで所属していたワーナー・パイオニアからSMS Recordsへの移籍後、初めてリリースされたシングルという記念碑的な作品となりました。

「雨…」は、小柳ルミ子さんの代表曲の一つとして広く知られており、その年の大晦日、第29回NHK紅白歌合戦への出場を果たすきっかけとなりました。当時、既に高い人気を誇っていた小柳ルミ子さんが新たなレーベルで放ったこのシングルは、大きな話題を呼び、彼女のキャリアにおける重要な転換期を示すものとなりました。

楽曲制作には、日本を代表するシンガーソングライターの中島みゆきさんが作詞作曲を担当しました。中島みゆきさんの繊細かつ力強いメロディーと、小柳ルミ子さんの伸びやかで情感豊かな歌声が絶妙に融合し、聴く者の心に深く響く名曲となっています。編曲は、数々のヒット曲を手がけてきた萩田光雄さんが担当し、楽曲全体の完成度を高めています。

さらに興味深いのは、中島みゆきさんが翌1979年に発表したアルバム『おかえりなさい』で「雨…」をセルフカバーしている点です。オリジナルとは異なる解釈で歌われたこのセルフカバーも高く評価され、楽曲の普遍的な魅力を改めて示すこととなりました。

カップリング曲として収録されている「雪の花」も、聴き逃せない魅力的な一曲です。作詞は門谷憲二さん、作曲は西島三重子さんが担当し、若草恵さんが編曲を担当しました。A面とは異なる雰囲気を持つこの曲は、アルバム未収録ということもあり、シングル盤でしか聴くことができない貴重な楽曲となっています。

「雨…」は、小柳ルミ子さんの音楽史において重要な位置を占めるだけでなく、1970年代後半の音楽シーンを代表する名曲の一つとして、現在でも多くのファンに愛され続けています。

現在では、この曲は『小柳ルミ子 CD-BOX』や『GOLDEN☆BEST [[小柳ルミ子 シングル・コレクション]]』といったコンピレーションアルバムにも収録され、手軽に聴くことができます。この機会に、ぜひ一度「雨…」を聴いて、その魅力を体感してみてください。

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