雨の朝と風の夜に

雨の朝と風の夜に (稲垣潤一)

1996年8月21日にリリースされた稲垣潤一の34枚目のシングル「雨の朝と風の夜に」は、彼のキャリアにおいて重要なターニングポイントとなる作品です。air RECORDSへの移籍後、初のシングルとして発表されました。

この楽曲は、テレビ朝日系人気番組『ビートたけしのTVタックル』のエンディングテーマとして起用され、幅広い層に認知されることとなりました。番組のエンディングを飾るメロディアスなサウンドは、視聴者の心に深く刻まれたことでしょう。

音楽的には、後藤次利が初めて稲垣潤一の作品に編曲で参加したという点も特筆されます。後藤次利は、日本の音楽シーンを代表するアレンジャーであり、彼の参加によって、楽曲のサウンドに新たな魅力が加わりました。

リリースに至るまでには、紆余曲折がありました。当初は1996年5月にリリースが予定されていましたが、再三の延期を経て、最終的に8月のリリースとなりました。また、本作が収録される予定だったアルバムも、当初6月リリース予定から9月に『PRIMARY』というタイトルで発売されています。これらの経緯は、楽曲とアルバムに対する期待の高さを示唆していると言えるでしょう。

収録曲

1. 雨の朝と風の夜に
作詞: 湯川れい子、作曲: 松本俊明、編曲: 後藤次利
湯川れい子の繊細な歌詞と、松本俊明の叙情的なメロディ、そして後藤次利の洗練されたアレンジが融合した、情感豊かな楽曲です。雨の朝や風の夜といった情景が目に浮かぶような、美しい世界観が表現されています。

2. 真夏の果てまで
作詞: 売野雅勇、作曲: 岡本朗、編曲: 後藤次利
売野雅勇による情熱的な歌詞と、岡本朗によるドラマティックなメロディが印象的な楽曲です。夏の終わりの切なさを感じさせる、エモーショナルなサウンドが特徴です。

3. 雨の朝と風の夜に （オリジナル・カラオケ）

その他

リミックス・アルバム『Revival』（1996年12月4日発売）には、クリストファー・クロスがワンコーラス歌唱したバージョンが収録されています。クリストファー・クロスの歌唱パートを当てた応募者には、抽選でTシャツなどの特典がプレゼントされるキャンペーンも実施されました。

「雨の朝と風の夜に」は、稲垣潤一の代表作の一つとして、今もなお多くのファンに愛され続けています。彼の音楽キャリアにおける重要なマイルストーンとして、記憶されるべき作品と言えるでしょう。

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