雪の早明戦

雪の早明戦の詳細

1987年12月6日に東京の国立霞ヶ丘競技場で行われた早稲田大学と明治大学の対抗ラグビー戦、通称「雪の早明戦」は、ラグビー史に残る名勝負として語り継がれています。この試合は、早稲田大学が5年ぶりの優勝を目指し、明治大学が3連覇の夢を追う形で行われました。

試合前の状況

雪が降り続く悪天候の中、多くの関心が寄せられるこの試合は、都心での積雪が観測された初のケースでした。中山競馬場の中央競馬が中止され、遊園地も閉園を余儀なくされるなど、厳しい状況下です。国立競技場にも約5センチの雪が積もり、当初は試合の中止が懸念されましたが、ラグビー部員や関係者が協力し合い、雪かきを行いました。

当日の観客の集まり

試合開始時刻が近づくと、観客が次第に集まり始め、グラウンド周辺には除雪された雪が残る中、午後2時に試合はスタート。特に悪天候が予想される中でも、早明戦に対する熱意は衰えませんでした。

試合の進行

試合が開始されると、両校ともに積極的に攻撃を仕掛けます。早稲田は開始早々、ラインアウトからのトライを決めるものの、明治もすぐに反応し、同点に追いつきます。試合は一進一退の攻防が続き、前半を7-7で終了。

後半も状況は変わらず、両校ともに大変な状況でプレーを続けます。特に後半30分、明治が早稲田陣内に攻め込む場面では、果敢にトライを狙いますが、早稲田の堅固なディフェンスがその試みを阻みます。厳しい冷たい流れの中で選手たちの湯気が立つ様子は、試合の真剣さを物語っています。

緊迫のフィナーレ

試合が終了する頃には、明治は勝利を目指し必死に攻め続け、数々のプレーが繰り広げられます。ロスタイムに突入し、試合はさらに緊迫した展開に。明治の選手がインゴールにボールを抑えたように見えましたが、判定はクリアされず、その後も攻防が続きます。結局、激しい攻撃をしのいだ早稲田が10-7で勝利を収め、対抗戦のタイトルを手にしました。

伝説の試合

この試合は、両チームの選手たちの技術や精神力、そして団結心が試される内容となり、早明戦の中でも特に印象深い試合として記憶されています。雪の中での名勝負は、ラグビーファンの心に深く刻まれ、この年の冬の思い出となりました。

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