電子情報通信学会

一般社団法人電子情報通信学会（IEICE）

一般社団法人電子情報通信学会（Institute of Electronics, Information and Communication Engineers、略称：IEICE）は、日本における電子、情報、通信の学問を扱う重要な学会です。1941年に設立され、現在までに数度の名称変更を経て、1987年に現在の名前に至りました。この学会は、技術の進歩を促進し、研究者や技術者間の交流を支援するために、多くのサービスとプログラムを提供しています。

設立の経緯

IEICEの起源は1911年（明治44年）に遡ります。この年、逓信省の電気試験所において第2部研究会が設立され、そこから様々な研究会が発展し、1914年には電信電話研究会、1917年には電信電話学会が設立されました。1937年の電気通信学会、そして1967年の電子通信学会を経て、1987年に現在の電子情報通信学会（IEICE）が形成されました。これらの変遷を経て、IAICEは専門家と研究者の間での重要なプラットフォームとなっているのです。

会員数と学会の規模

IEICEは学術界でも大規模な学会であり、名誉会員を含む正会員は24,816名、学生会員は4,517名、特殊員294組織、維持会員124組織を抱えています（2017年3月末時点）。様々な分野の専門家が会員として登録されており、学問と技術の深化に寄与しています。

また、IEICEは他の学会との関係も深く、電気系6学会の一つとして、電気学会、情報処理学会、照明学会、応用物理学会、映像情報メディア学会との連携が行われています。これにより、学会イベントへの参加費用の割引など、相互の特徴が生かされた待遇が提供されています。

文献検索システム

IEICEは、会員が研究活動を円滑に行えるように、論文誌や研究会に関する論文を効率的に検索できる文献検索システム「IEICE Knowledge Discovery (I-Scover)」を提供しています。これは、学術論文やデータベースへのアクセスを容易にするための重要なツールです。

機関誌と出版物

毎月、IEICEは「電子情報通信学会誌」を発行し、会員に送付しています。さらに、専門的な内容を取り扱ったさまざまな出版物も発行されており、それには「Fundamentals Review」や「通信ソサイエティマガジンB-Plus」、さらには「IEICE Transactions」など、多岐にわたる学術的な雑誌が含まれています。

年次大会と学術講演会

IEICEは、毎年3月に4日間にわたって開催される総合大会や、9月に開催されるソサイエティ大会など、大規模な学術イベントを実施しています。2022年には、これらの大会がオンラインで開催され、参加者が場所を問わず参加できる形で運営されました。

フェロー制度と意義

IEICEには、学会への貢献が認められた正会員に与えられる「フェロー」という称号が存在し、2000年から選出が開始されました。2020年末時点で928名のフェローが認定され、学会の発展に大きく寄与しています。

関連項目と外部リンク

IEICEは、国内外の様々な学会と連携しており、情報処理学会や電気学会といった他の学術団体との関係も深めています。詳しい情報は、一般社団法人電子情報通信学会の公式ウェブサイトで確認できます。

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