電子科技大学

電子科技大学（University of Electronic Science and Technology of China, UESTC）は、中華人民共和国を代表する電子情報分野の国家重点大学です。中国の教育改革における重要なプロジェクトである「985工程」「211工程」「双一流」に選ばれており、国内トップレベルの教育研究機関としての地位を確立しています。

大学全体の概要

電子科技大学は1956年、中国国内の主要な大学、具体的には交通大学（現在の上海交通大学と西安交通大学）、南京工学院（現在の東南大学）、華南工学院（現在の華南理工大学）の電子情報関連学科が統合され、創設されました。創立当初から、中国における電子情報分野の中核的な大学として、国家の重要なプロジェクトを担ってきました。また、中国最初期の7つの重点国防大学の一つとしても知られています。1960年には国家重点大学に指定され、その地位を不動のものとしました。

沿革

電子科技大学は、中国の電子情報技術の発展とともに成長してきました。創立以来、教育と研究の両面で常に最先端を追求し、数多くの優秀な人材を輩出してきました。

組織

電子科技大学の組織体系は、日本の大学の学部に対応する「学院」と「系」によって構成されています。ただし、日本の学部とは異なり、学院や系はそれぞれ独立した教育システムとして機能しています。大学全体は、これらの各単科大学の集合体として運営されている点が特徴です。

以下に、主な学院と系を挙げます。

通信情報工学部
電子情報工学部
微電子と固体電子学部
物理電子学部
光電情報学部
コンピュータ科学工学部
自動化工学部
機械電子工学部
生命科学技術学部
応用数学部
経営管理学部
政治と公共管理学部
外国語学部
資源と環境科学学部
航空宇宙研究学部
インフォメーションとソフトウェア学部
グラスゴー学部
グラスゴー海南学部

海外教育機関との協力

電子科技大学は、国際的な連携も積極的に進めています。世界30カ国、200以上の大学、研究機関、企業と提携関係を結び、共同研究や学生交換プログラムを実施しています。特に、アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ドイツ、スペイン、日本、オーストラリア、韓国、シンガポールなど、世界各国の主要な大学との間で、共同教育プログラムを展開しています。

日本における協定校

日本国内では、以下の大学と協定を締結しています。

東北大学
早稲田大学
慶應義塾大学
電気通信大学
岐阜大学
大阪大学
和歌山大学
香川大学

また、部局間協定として、岩手大学理工学部と電子科技大学、福井大学とプラズマ研究所との間で連携が行われています。

キャンパス

電子科技大学は、以下のキャンパスを有しています。

沙河キャンパス：成都市建設北路二段四号
清水河キャンパス：成都市高新区（西区）西源大道2006号
海南キャンパス

まとめ

電子科技大学は、中国の電子情報分野を牽引する重要な大学であり、国際的な連携も積極的に進めています。その教育研究の質の高さは、中国国内だけでなく、世界からも注目を集めています。

外部リンク

電子科技大学
* 大学の概要 電子科技大学／中国の主要大学（Science Portal China）（日本語）

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