上海交通大学

上海交通大学：中国を代表する名門国立大学

上海交通大学（Shanghai Jiao Tong University、SJTU）は、中国・上海市に位置する1896年創立の国立大学です。中国最古の大学の一つとして歴史と伝統を誇り、理工学、医学、社会科学の分野で高い評価を得ています。

輝かしい歴史と伝統

その起源は、1896年に盛宣懐によって設立された南洋公学に遡ります。北洋大学堂とともに、中国人によって設立された最古の大学の1つであり、上海の租界内に位置していたため、戦火を免れ発展を遂げました。その後、南洋大学、上海工業専門学堂と改称され、米国留学帰りの教授陣による教育は「東洋のMIT」と称されるほどでした。1921年には北洋政府による国立工業専門学堂の統合を経て交通大学上海分部となり、日中戦争中は重慶へ移転、戦後上海へ復帰しました。国共内戦後には、一部の教授が台湾に移り、国立交通大学を設立しました。1956年には西北教育支援のため、学校の一部が西安に移転し、上海交通大学と西安交通大学として独立しました。その後も、上海農学院、上海第二医科大学との合併などを通して、総合大学としての体制を確立しています。現在、徐匯、閔行、七宝、法華鎮、重慶南路の5つのキャンパスを有しています。

高い教育・研究水準

上海交通大学は、中華人民共和国国務院教育部直属の副部級大学であり、国家重点大学として、数多くの国家重点実験室を擁しています。九校連盟、985工程、211工程、双一流といった国家プロジェクトにも参加しており、その高い教育・研究水準は国内外から高く評価されています。特に理工学、医学、社会科学の分野では、世界をリードする研究成果を数多く生み出しています。高等教育研究院世界一流大学研究センターは、毎年世界大学学術ランキングを発表しており、そのランキングにおける上海交通大学の位置付けも注目されています。

グローバルなネットワーク

上海交通大学は、世界各国との活発な交流を行っています。2002年にはシンガポールに大学院を設置、2003年にはミシガン大学と単位互換協定を締結するなど、国際的な教育・研究連携を積極的に推進しています。香港、台湾、イギリス、アメリカ合衆国、シンガポールなど、世界各国の大学との協定を結び、学生や研究者の国際交流を促進しています。日本においても、東京大学、京都大学、大阪大学など多くの大学と連携しています。

充実した教育環境

上海交通大学には、約23,900人の学生が在籍しています。学部生、大学院生に加え、韓国、ドイツ、ミャンマーなどから多くの留学生が学び、国際色豊かなキャンパスライフが送られています。充実した教育設備、優秀な教員陣、そして活気ある研究環境は、学生たちの成長を支える大きな力となっています。

著名な卒業生と教員

上海交通大学は、数多くの著名人を輩出しています。中国の政治家である江沢民元国家主席、銭学森氏（中国の宇宙開発の父）、黄旭華氏（中国初の原子力潜水艦開発者）などが卒業生として知られています。また、王安氏（ワング・ラボラトリーズ創業者）、楊元慶氏（レノボCEO）といった財界のリーダーも輩出しています。教員陣にも、ノーベル物理学賞受賞者の丁肇中氏、創価学会名誉会長の池田大作氏など、世界的に著名な研究者や思想家が名を連ねています。

未来への展望

上海交通大学は、中国の高等教育を牽引する存在として、今後も高い研究水準を維持し、世界を舞台に活躍できる人材育成に尽力していくでしょう。その歴史と伝統を礎に、更なる発展を遂げていくことが期待されています。

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