電気マッサージ器

電気マッサージ器の種類と安全な使用方法

電気マッサージ器は、電動でマッサージの代わりをする医療機器の総称です。家庭用と治療用があり、それぞれ用途や機能、法的規制が異なります。

法律上の分類と規制

日本の法律では、家庭用・治療用を問わず、電気マッサージ器は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律で定められた医療機器に分類されます。製造・販売には許可（一部は届出）が必要で、製品ごとに製造承認を得る必要があります。未承認製品は、あんま・マッサージ効果を謳うことが禁止されています。

家庭用電気マッサージ器

家庭用電気マッサージ器は、「あんま、マッサージの代用。一般家庭で使用すること。」という使用目的で承認されています。主な種類は以下の通りです。

家庭用電気マッサージ器: 振動、空気圧、もみ機能など様々な機構を持つ電動マッサージ器。
家庭用エアマッサージ器: 空気圧のみで動作するマッサージ器。
家庭用吸引マッサージ器: 吸引機能を用いたマッサージ器。
針付バイブレータ: 針を備え、振動するマッサージ器。

これらは全てクラスII（管理医療機器）に分類され、販売には販売管理者を必要としません。

治療用電気マッサージ器

治療用電気マッサージ器は、用途・用法別に細かく分類されており、販売には高度管理医療機器の販売管理者資格が必要で、個体別管理が求められます。主な種類は以下の通りです。

ベッド型マッサージ器: ベッドや椅子に設置して使用する電動マッサージ器。
間欠型空気圧式マッサージ器: 静脈疾患の治療に用いる空気圧式マッサージ器。
逐次型空気圧式マッサージ器: 複数のチャンバで段階的に圧迫を行う空気圧式マッサージ器。
加圧型空気圧式マッサージ器: 専用の圧迫ユニットと併用する空気圧式マッサージ器。
振動ヘッド付空気圧式マッサージ器: 振動ヘッドと空気圧を組み合わせたマッサージ器。
物理療法用マッサージ器: 広範囲にマッサージを行う電動マッサージ器。
振動ヘッド付電動式マッサージ器: 振動ヘッドを用いた電動マッサージ器。

製品形態と機構

電気マッサージ器は、製品形態と機構によって様々な種類があります。

製品形態

マッサージチェア: 椅子型のマッサージ器。
据え置き型: フットマッサージャー、クッション型、シートマッサージャーなど。
装着型: エアマッサージャーなどに多い。
手持ち型: バイブレータータイプなど。

機構

もみ玉: もみ玉によるマッサージ。
ローラー: ローラーによるマッサージ。
アームによる圧迫: アームによる圧迫マッサージ。
エアによる圧迫: 空気圧による圧迫マッサージ。
振動: 振動による刺激。
打撃: 打撃による刺激。
その他および複合型: 上記の組み合わせやその他の機構。

安全な使用方法と事故事例

国民生活センターの報告によると、近年、電気マッサージ器による事故が報告されています。主な原因は、強い圧迫や負荷の持続、運動との併用などによる骨・神経の損傷、うっ血、筋破壊です。特に高齢者は注意が必要です。

電気マッサージ器を使用する際は、取扱説明書をよく読んで、正しい使用方法を守ることが重要です。過度の使用や不適切な使用方法を避け、痛みや異常を感じたらすぐに使用を中止しましょう。必要に応じて医師に相談するのも良いでしょう。

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