電気通信役務利用放送法

電気通信役務利用放送法とは

電気通信役務利用放送法（平成13年法律第85号）は、2001年6月29日に公布された法律で、通信と放送の融合が進む状況下において、電気通信設備を利用した新たな放送制度を確立することを目的としていました。

定義

この法律における「電気通信役務利用放送」は、第2条において「公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信であって、その全部又は一部を電気通信事業を営む者が提供する電気通信役務を利用して行うもの」と定義されています。つまり、電気通信事業者のサービスを利用して行われる放送を指します。

電気通信役務利用放送は、伝送路の違いによって大きく二つに分類されていました。

1. 衛星役務利用放送: 衛星通信設備を利用して行われる放送。
2. 有線役務利用放送: 有線電気通信設備を利用して行われる放送。

これらの分類は、電気通信役務利用放送法施行規則第2条第3号と第4号に詳細が規定されていました。

廃止とその背景

2010年11月26日、第176回国会において放送法の改正が成立しました。この改正は、約60年ぶりとなる放送関連法令の大規模な統廃合を目指したもので、電気通信役務利用放送法、有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律、有線テレビジョン放送法が放送法に吸収統合されました。

これにより、電気通信役務利用放送法は、改正放送法が完全施行された2011年6月30日に廃止され、その歴史に幕を閉じました。この廃止は、放送と通信の融合がさらに進み、従来の法律体系では対応しきれなくなった状況に対応するための措置でした。

関連情報

• - 電気通信役務利用放送法 - 総務省
• - 電気通信役務利用放送法施行令 - 総務省
• - 電気通信役務利用放送法施行規則 - 総務省

これらの情報源は、電気通信役務利用放送法の詳細や関連法令についてより深く理解するのに役立ちます。

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