電送人バルバー

電送人バルバー

『電送人バルバー』は、永井豪によって1977年に『テレビマガジン』で連載された漫画作品。異星人文明同士の戦いに、ギリシャ神話の要素を絡めたSFヒーロー物語です。主人公・火花英児が変身するヒーロー「電送人バルバー」の活躍を描いています。

ストーリー

物語は、小学5年生の火花英児が、父親の仕事の都合で山奥の小学校へ転校してくることから始まります。その地域には「天魔山に登ってはいけない」という言い伝えがありましたが、好奇心旺盛な英児は、クラスメイトの若草ポニー、平賀源と共に天魔山へ向かいます。

山中で彼らが見つけたのは、エンゼル星人の宇宙船パンドーラでした。エンゼル星人から、パンドーラが過去にデモス星人の邪悪な精神を太陽で消滅させるために地球へ来たものの、オーロラ姫が任務を遂行できず、デモスの精神を地球に放ってしまったという事実を聞かされます。その結果、原始人に悪の心が宿り、人類の歴史は戦いの歴史となってしまったのです。オーロラ姫はその罰として、悪人が悪事を働くたびに苦痛を伴う悪夢にうなされるという宿命を背負っていました。

オーロラ姫を救うため、英児は超兵器バルーと合体し、電送人バルバーとなって悪と戦うことを決意します。

キャラクター

火花英児: 11歳の小学生。好奇心旺盛で正義感が強い。バルーと合体して電送人バルバーに変身。
電送人バルバー: 英児がバルーと合体した姿。虎縞模様が特徴で、怪力とスピード、飛行能力を持つ。悪の心を消滅させる力を持つ。
バルー: 虎に似た外見の超兵器。ミサイルや刃物を内蔵。
若草ポニー: 英児のクラスメイト。ポニーテールの少女で、乗馬が得意。パンドーラではスクリーンの操作を担当。
平賀源: 英児のクラスメイト。太った眼鏡の少年で、知識が豊富。パンドーラではスクリーンの操作を担当。
オーロラ姫: ミュール星人の美女。デモス星人の精神を封じる使命を帯びていたが失敗し、悪夢にうなされる罰を受ける。
エンゼル: エンゼル星人。天使のような姿をしている。英児らにパンドーラの説明をする。
火花鈍八: 英児の父。山ノ中駐在所の警察官。
火花リッキー: 英児の姉。大学生でスポーツ万能。
火花ジュン: 英児の姉。女子高生で剣道と生け花を嗜む。
火花ユリ: 英児の姉。中学生で空手が得意。
泥門博士: ザウルス戦車や超ロボットを発明する謎の科学者。バルバーの前に立ちはだかる。

メカニック

パンドーラ: エンゼル星人の宇宙船。ドラゴン型で、恒星間航行能力を持つ。搭乗者の衣服が消えるという特徴がある。

特徴

永井豪らしい独特な世界観: ギリシャ神話をモチーフにした設定や、超科学とファンタジーが融合した世界観が魅力。
ヒーローと悪の戦い: 主人公が変身して悪と戦うという、王道のヒーロー物語。
個性的なキャラクター: 主人公をはじめ、魅力的なキャラクターたちが物語を盛り上げます。

関連作品

魔王ダンテ: 永井豪の漫画。本作同様、宇宙から悪の心が襲来する。
へんちんポコイダー: 永井豪の漫画。掲載誌が同じ『テレビマガジン』であり、劇中でわずかだが触れられている。
* 鋼鉄神ジーグ: 永井豪原作のテレビアニメ。バルーをモチーフにしたキャラクターが登場する。

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