震

震（しん）

震は、八卦の一つで、卦の形は☳で表されます。この卦は、初爻が陽爻、第2爻と第3爻が陰爻で構成されています。また、六十四卦の一つでもあり、震為雷（しんいらい）という卦は、震下震上で構成されています。

卦象

震の原義は、最も下（創め）に一陽が生じて、限りなく前進する様子を表しています。この意味から派生して、以下のような象徴的な意味合いを持ちます。

始動の時: 新しいことが始まる瞬間、勢いよく動き出す様子を表します。
雷鳴: 天に轟く雷の音、エネルギーの発散、強い衝撃などを象徴します。
龍: 天を駆け巡る龍、力強さ、生命力などを表します。
足: 歩み、前進、行動力などを象徴します。
長男: 一家の後継者、リーダーシップ、責任感などを表します。
若い男性: 若々しさ、活力、可能性などを象徴します。
方位: 東の方角を示します（地支では卯と一致）。
現代社会: 電信電話、高速通信など、情報伝達の手段を象徴します。
嘘つき: 時には、言葉の軽さや不確実さを表すこともあります。
肉体: 聴覚、肝臓、代謝など、生命活動に関わる機能を象徴します。

納甲においては、庚（かのえ）、五行の金、五方の西が当てられます。

先天図

伏羲先天八卦における次序は四であり、方位は四隅卦の一つで北東に配されます。陰陽消息においては、一陽が生じたところを意味します。

震は、始まりのエネルギー、力強い生命力、そして未来への希望を象徴する卦と言えるでしょう。

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