霊幻道士完結篇 最後の霊戦

『霊幻道士完結篇 最後の霊戦』

『霊幻道士完結篇 最後の霊戦』は、1988年に公開された香港のアクションホラーコメディ映画で、原題は『殭屍叔叔』、英語では『Mr.Vampire Saga IV』として知られています。この映画は、19世紀の中国を背景にした物語が展開され、霊幻道士シリーズの中でも特にコメディ要素が強調されています。日本では1989年8月26日に公開され、以来多くのファンを魅了してきました。

ストーリー概要

物語は、人里離れた山奥に2つの家があり、道士と和尚、そしてそれぞれの弟子たちが住んでいるところからスタートします。道士と和尚は長年にわたって非常に仲が悪く、顔を合わせるたびに喧嘩を繰り広げています。彼らの悪化する仲を背景に、道士は後輩が黄金の棺を運ぶ様子を目撃し、その棺に眠る者がキョンシーであることに気づき、不安を感じます。その不安にもかかわらず、道士は魔除けの餅米を後輩に渡し、任務を見送ります。

ある晩、突然の雷雨に襲われた一行が野営の準備をしているとき、棺の封印が解かれ、キョンシーが復活するという驚くべき展開が待っています。ストーリーはこの騒動を中心に展開し、道士と和尚、弟子たちのコミカルなやり取りやキョンシーとの戦いが描かれます。

登場人物の紹介

• - 道士（四目道長）: 演じるのはアンソニー・チェンで、日本語吹き替え版では青野武が担当。非常に短気で負けず嫌いな性格を持つ道士で、邪悪を滅ぼす金色の剣を巧みに操る。
• - カーロウ（嘉樂）: 道士の弟子で、道士の家に住み込んで修行している。道士の厳しい指導を受けつつ、キョンシーの世話をしている。
• - 和尚（一休大師）: 道士の隣家に住む僧侶で、和道士との関係は常に緊張している。彼の体術や知識は非常に優れています。
• - チンチン（菁菁）: 和尚の弟子で、普段は穏やかな性格だが、怒りが爆発することも。
• - ツル道士（千鶴道長）: 中国の著名な道士で、皇帝の命令で黄金の棺を都に搬送する役割を持つ。
• - キョンシー（皇族殭屍）: 殿下の叔父であり、棺の封印が解かれ蘇ったことで物語に大きな影響を及ぼす。

映画のスタッフ

本作はリッキー・ラウが監督を務め、製作はサモ・ハン・キンポーやチン・プイ・ワーなどの著名な名前が関わっています。特にサモ・ハン・キンポーは、この作品を最後に霊幻道士シリーズの製作から退いたことが注目されます。

作品の特徴

この映画はコメディの要素が強いだけでなく、道士や和尚の間の憎悪に満ちた関係が、笑いを交えながら描かれています。また、本作に登場する独特の道具や武器、さらにさまざまな妖怪のキャラクターたちが物語を彩ります。たとえば道士が使用する金色の剣や銭眼鏡、和尚の八葉鏡など、興味深い要素が盛り込まれています。

まとめ

『霊幻道士完結篇 最後の霊戦』は、香港映画の特性を色濃く反映した作品として、アクションとコメディ、ホラーの要素を見事に融合させています。キャラクター同士のユーモアあふれるやり取りと、スリリングなキョンシーとの戦いが魅力の本作は、多くのファンから愛され続けている名作です。

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