霊幻道士2 キョンシーの息子たち!

『霊幻道士2 キョンシーの息子たち！』：愛くるしいベビーキョンシーと笑いと恐怖の冒険

1986年、香港で公開された『霊幻道士2 キョンシーの息子たち！』は、シリーズ第二作目となるチャイニーズ・アクション・ホラー・コメディ映画です。前作『霊幻道士』をはるかに凌駕する制作費が投じられ、前作とは異なる、より幅広い年齢層、特に子供たちをターゲットにした作品となっています。20世紀末の香港を舞台に、コミカルな展開とスリリングなキョンシーとの戦いが繰り広げられます。

物語の始まり：墓荒らしとキョンシー一家

物語は、3人の墓荒らしが古代の洞窟で驚くべき発見をしたことから始まります。それは、親子3体からなるキョンシーの一家でした。何も知らずにアジトへ持ち帰った墓荒らしたち。しかし、彼らの軽率な行為が事態を大きく動かすことになります。取引のために子供のキョンシーを車で運搬中に、額に貼られたお札が剥がれてしまい、ベビーキョンシーは逃亡。さらに、アジトに残された助手も親キョンシーのお札を剥がしてしまうのです。こうして、香港の街にキョンシーの恐怖が再び訪れます。

個性豊かなキャラクターたち

本作には、魅力的なキャラクターたちが多数登場します。

ラム・チェンイン（林正英）： 霊幻道士の血を引く漢方医。キョンシー退治のスペシャリストとして、再び人々を恐怖から救うべく立ち上がります。
チー（阿芝）： ラムの娘。恋人のヤンとの結婚を、父親であるラムに反対されているという悩みを抱えています。
ヤン（夏友仁）： チーの恋人であり、新聞記者。ラムの店を継ぐことを望んでおらず、それが結婚の障害となっています。
カク教授（郭敦煌教授）、ケイ（奕豬膽）、トウ（生番）： 墓荒らしグループのメンバーたち。彼らの軽率な行動が物語の引き金となります。特にトウはゲテモノ好きという変わった性格です。
ガガ（胡嘉嘉）と兄: ベビー・キョンシーと友達になる姉弟。子供ならではの純粋な心でキョンシーと交流します。
フー（胡先生）： ガガの父親。娘の行動に振り回されます。
警部（交通警察）： ラムたちに協力する警察官。キョンシー退治に間接的に貢献します。
ベビー・キョンシー（小殭屍）： 1200人もの応募者の中から選ばれたホー・キンウェイが演じる、愛くるしいベビーキョンシー。ガガと友達になり「OK君」というニックネームで呼ばれます。念動力も使えるという不思議な力も持っています。
キョンシー（男殭屍）とキョンシー（女殭屍）： ベビー・キョンシーの両親であるキョンシー。

ベビー・キョンシーの魅力：パンダをヒントにしたメイク

本作の見どころの一つは、なんといってもベビー・キョンシーの存在です。オーディションで選ばれたホー・キンウェイの演技と、パンダを参考にしたという可愛らしいメイクは、子供たちだけでなく大人をも魅了します。彼の愛くるしい姿と、時折見せる恐ろしい一面とのギャップが、作品に独特の面白さを与えています。

前作からの進化と新たな試み

前作『霊幻道士』から大幅に制作費が増加した本作は、より洗練された映像と特殊効果で、キョンシーの世界観を表現しています。前作とは異なり、子供たちをターゲットにしたことで、より明るく、コミカルな要素が強調されています。アクションシーンも迫力満点でありながら、笑える要素も盛り込まれており、家族で楽しめる作品となっています。

スタッフ

原案：ウィリアム・ウォン
監督：リッキー・ラウ
製作総指揮：レナード・ホウ
製作：サモ・ハン・キンポー
脚本：バリー・ウォン（黄炳耀）
* 音楽：アンダース・ネルソン


『霊幻道士2 キョンシーの息子たち！』は、ホラーとコメディが絶妙に融合した、エンターテイメント性豊かな作品です。愛くるしいベビー・キョンシーと、個性豊かなキャラクターたちの活躍は、きっとあなたを笑いと恐怖の世界へ誘うでしょう。

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