青いソラ白い雲

映画『青いソラ白い雲』

『青いソラ白い雲』は、2012年に公開された日本の映画で、金子修介が監督を務めました。この作品は、東京に住む高校3年生の小林リエを主人公にし、彼女が直面する困難な状況や心の成長を描いています。物語は、彼女の家族や友人との関係を通じて展開され、自然災害の影響を受けた日常生活の変化をリアルに描写しています。

ストーリーの概要

物語は小林リエという少女の日常から始まります。彼女は裕福な家庭に育ち、旅行会社を経営する父・寛一、専業主婦の母・理沙、そして母方の祖母と共に暮らしています。心優しい彼女は、友人や恋人を大切にしながら、平穏な日々を送っていました。
しかし、2011年のバレンタインデー、突然父母の離婚が告げられ、実母はロサンゼルスへ向かいます。この出来事はリエの心に大きな影を落とし、彼女は新たな環境へと移ることになります。
そんな矢先に、同年3月11日に発生した東日本大震災がリエの運命をさらに変えてしまうのです。

大震災の影響

震災が発生した日、リエはロサンゼルスへの道を進もうとしていましたが、すべてが一変します。彼女は志望大学への入学を果たせず、東京に戻ることになります。しかし、その戻った東京は以前とは全く異なる場所でした。彼女は手にガイガーカウンターを持って周囲の放射線量を測定しますが、そこにはかつての平和な日常はもうありません。
さらに、父親は詐欺罪で逮捕され、家は借金のために差し押さえられてしまいます。生活に困窮するリエは、友人や恋人との絆も断たれ、一人ぼっちのサバイバルに直面します。

新たな出会いと成長

公園での野宿や旧友との再会を経て、リエはストリート・ミュージシャンとして活動する戸田梓と出会います。彼女の家に身を寄せることとなったリエは、梓の兄・若林健人とも関わるようになります。この新たな環境で、リエはアルバイトをしながら経済的な自立を目指すことになります。かつて読者モデルとしての経験もある彼女は、再びモデルの仕事を見つけようと奮闘しますが、困難な状況が彼女を待っています。

主要キャスト

この映画には、主役のリエを演じる森星を始め、渡辺裕之、畑中葉子、大沢樹生、村田唯などの実力派俳優が揃い、物語の深さを引き立てています。
特に、リエの周囲の人々との関係や絆が丁寧に描かれ、観客に深い感動を与えます。

音楽とテーマ

音楽は山崎一稔が担当し、主題歌は波平あゆ子が歌う「ai」が作品をより一層引き立てています。この映画では、悲しみや希望、再生のテーマが多く盛り込まれており、視聴者に心の変化を感じさせることができる作品となっています。

『青いソラ白い雲』は、自然災害によって家族や日常が崩壊していく中での成長と再生を描いた感動的な物語です。

もう一度検索