青天白日勲章

青天白日勲章について

青天白日勲章は、中華民[[国]]において、保家衛国（国家を守り、外敵に抵抗すること）に功績のあった軍人に授与される勲章です。軍人に対する勲章としては、国光勲章に次いで名誉あるものとされており、これまでに210名が受章しています。

制定と受章資格

青天白日勲章は、1929年5月15日に国民政府によって公布された「陸海空軍勲章条例」によって制定されました。この勲章は、外敵を防ぎ、国家を維持し、顕著な戦功を挙げた陸海空軍の軍人に授与されます。

受章資格は、以下の9つに分類されます。

1. 適切な戦略、戦術により、大規模な勝利を収めた者
2. 戦場において適切な処置を行い、全軍または一部隊において重要な勝利を収めた者
3. 大きな危険を冒してでも前進し、重要な敵を発見し、完全な勝利を収めた者
4. 極度の窮地に陥った際、毅然として立ち上がり、形勢を挽回させた者
5. 戦場での後方勤務や事務処理において、特に優れた成績を収めた者
6. 敵が設置した水雷や障害物を率先して除去し、戦艦の進路を開いた者
7. 多数の船舶を護送する我が軍艦が敵の優勢な艦隊に遭遇した場合でも、戦闘後に護送船舶を安全に目的地に到達させた者
8. 空中戦において4機以上の敵機を撃墜、または地上の敵機6機以上を破壊した者
9. 爆撃により敵の高級司令部、兵器工場などの重要拠点や、巡洋艦、駆逐艦などを大破させたり、撃沈させたと証明できる者

中台関係が緩和して以降は、主に国防部部長や参謀総長などの軍のトップに授与されることが慣例となっています。

形状と佩用方法

勲章は、正章（星章）、副章（綬章）、大綬帯、小礼服飾章、略綬で構成されています。材質は銀に金メッキを施したもので、表面には琺瑯も使用されています。中心には青天白日国章が配され、国家の象徴となっています。周囲の光芒は、受章者が外敵を防ぎ、敵に打ち勝ち、国家に尽くした功績を象徴しています。民間人を対象とする采玉大勲章も同様に中華民[[国]]の国章を図案に使用しているため、しばしば混同されることがあります。

大綬は、中央に白線1本、外側に赤い線がそれぞれ1本あり、赤と白の線の間には青い線が入っています。礼装時に佩用する場合は、正章を左襟中部に、大綬は右肩から左肘下に斜めがけにします。常装時には略綬を佩用します。他の勲章と同時に佩用する場合、国光勲章の後、一等宝鼎勲章の前に佩用します。

エピソード

青天白日勲章の受章は非常に大きな影響力を持っており、国共内戦で戦死した将軍、黄百韜の子が殺人を犯し死刑判決を受けた際、父親の青天白日勲章受章を理由に終身刑に恩赦されたという事例もあります。このことから、「免死金牌」と揶揄されることもあります。

蔣介石はこの勲章を非常に好み、常服時でも頻繁に佩用していました。そのため、彼専用に複数製造された「特壱青天白日勲章」が存在し、そのうちの一つが海外に流出し、2012年に香港のオークションに出品されました。当初、偽物ではないかと疑われ買い手がつかなかったものの、鑑定によって本物であることが証明され、2013年の競売で720万香港ドル（約8200万円）で落札されました。

関連項目

青天白日勲章受章者一覧
中華民[[国]]の勲章等

外部リンク

中華民國總統府 ─ 青天白日勲章
中華民國國防部 ─ 青天白日勳章圖說

この勲章は、中華民[[国]]の歴史と深く結びついた、非常に重要な勲章であると言えるでしょう。

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