青山昌文

青山 昌文について

概要

青山昌文（あおやま まさふみ、1952年生まれ）は、日本の著名な美学研究者であり、放送大学の元特任教授です。青森県出身で、主に美学、芸術学、自然哲学、比較思想を専門にしています。特に、ディドロ美学や現代芸術理論に対する研究が顕著です。東京大学で学位を取得し、その後は日本大学や放送大学で長年にわたり教育と研究を行ってきました。

学歴とキャリア

青山は、青森県立弘前高等学校を卒業後、東京大学に進学しました。東京大学の教養学部及び文学部を経て、1980年に大学院人文科学研究科美学芸術学修士課程を修了しました。1984年には、放送大学の専任講師に就任し、2006年には同大学の教授となります。彼は2024年に特任教授を退任するまで、数多くの講義と研究を行いました。

研究の焦点

青山の研究は、ディドロの美学や演劇論に根源を持ち、ヨーロッパの美学と芸術論全般に対して広範な関心を寄せています。特に古代ギリシアのプラトンやアリストテレスに興味を持ち、これらの思想が現代の芸術思想に如何に影響を与えているかを深く探求してきました。また、近代における人間中心的な視点を超え、環境芸術におけるミーメーシスの意義を解明することを主要な研究テーマとしています。

倫理観と芸術の見解

彼の芸術に関する見解は深遠で、芸術は単なる主観的な好みではなく、世界の本質を反映する力強い表現であると述べています。「芸術は、世界の精華であり、それに感動することは世界に感動すること」と強調し、芸術が社会や文化において重要な役割を果たすことを力説しています。青山にとって、現代美術は過去の芸術から受け継がれているものであり、歴史的背景が理解されることなしには真に評価することはできないと考えています。

主な業績と出版物

青山は、数多くの単著や共編著を発表しており、特に以下の作品が際立っています：

• - 『美と芸術の理論 世界再生のミーメーシス美学』(1992年)
• - 『芸術の古典と現代』(1997年)
• - 『芸術の理論と歴史』(2002年)
• - 『美学・芸術学研究 人文学プログラム』(2013年)
• - 『芸術は世界の力である』(2014年)

また、彼はドゥニ・ディドロの著作の翻訳も手掛け、学術界での貢献も大きいです。論文発表や公演活動を通じて、広くその思想を広めています。

社会活動と影響

青山は東京都現代美術館や各種大学で講演を行い、美術や芸術の重要性を啓発しています。彼の研究は、特にディドロやギリシア哲学といった古典的な視点から現代の藝術論を語る上で欠かせないものであり、彼の影響を受けた教育者や研究者も多く存在します。これにより、彼は日本における美学と芸術学の発展に大きな足跡を残しています。

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