青島東方影都

青島東方影都：中国映画産業の未来を担う巨大映画スタジオ

青島東方影都は、中国山東省青島市に建設された、世界最大級を誇る総合映画スタジオです。大連万達グループによる巨額投資によって実現したこの施設は、その規模と最新鋭の設備から「東のハリウッド」とも称され、中国のみならず世界中の映画関係者の注目を集めています。

圧倒的な規模と充実の設備

376万平方メートルという広大な敷地に、20もの撮影スタジオ、IMAXシアター、水温調節機能付きの大型プール、3000人収容の大型映画館などが集積しています。さらに、アニメ製作所、テレビ会議場、展示センター、ショッピングモール、リゾートホテル、マリーナ、国際学校、屋内テーマパーク、浜辺のバー街、国際病院、蝋人形博物館、ホテル8棟など、映画制作に関わる人々はもちろん、観光客にとっても魅力的な多様な施設が揃っています。

撮影スタジオ内には、ヨーロッパの街並みから明清時代のセットまで、多様な時代と場所を再現できる精巧なセットが用意されており、幅広いジャンルの作品制作に対応できます。また、青島市当局と大連万達グループによる製作費用の40%補助制度も設けられており、質の高い作品制作を後押ししています。毎年9月には、青島国際映画祭も開催され、世界中から映画関係者が集まります。

中国映画産業の成長戦略

大連万達グループは、青島東方影都を映画業界のリーダーへと成長させるという壮大なビジョンを描いています。同グループ代表の王健林氏は、中国映画市場が2018年には北米を抜き世界首位となり、2023年にはさらに倍増すると予測し、青島東方影都がその成長を牽引すると確信しています。年間100本の中国映画と30本の外国映画の制作を目指しており、中国映画産業の国際的な競争力強化に大きく貢献することが期待されています。

設立への道のりと華々しい起工式

青島東方影都の建設は、大連万達グループによるAMCシアターズ買収(26億ドル)という世界的な事業拡大を背景にスタートしました。49億ドルという巨額の設備投資を行い、2013年9月22日には、レオナルド・ディカプリオ、ニコール・キッドマン、クリストフ・ヴァルツなど、ハリウッドを代表するスター俳優や映画関係者多数が出席する盛大な起工式が行われました。この起工式は、世界中から大きな注目を集め、青島東方影都の完成への期待の高さを示すものとなりました。

その後、レジェンダリー・ピクチャーズ買収(35億ドル)など、大連万達グループは積極的な投資を続け、2016年には『パシフィック・リム：アップライジング』や『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』といったハリウッド大作の撮影が青島東方影都で行われることが発表されました。

未来への展望

青島東方影都は、単なる映画スタジオの枠を超え、映画産業のエコシステムを構築する一大拠点として、その存在感を増しています。中国映画産業の国際的な発展に貢献することはもちろん、観光や文化交流の促進にも大きな役割を果たすことが期待されています。その未来的な取り組みは、中国のみならず世界の映画産業に大きな影響を与える可能性を秘めています。

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