青木慶則

青木慶則（あおき よしのり）は、1975年10月16日生まれの日本のシンガーソングライターです。1997年から2017年まではHARCO（ハルコ）という名義で音楽活動を行っていました。彼の活動は音楽だけに留まらず、CMソングの作曲や歌唱、さらにはナレーションなど、幅広い分野で才能を発揮しています。

経歴

17歳だった1993年、青木慶則は4人組バンド「BLUE BOY」のドラマーとしてメジャーデビューを果たしました。BLUE BOYが解散する前年の1997年からは、HARCOという名義でソロとしての音楽活動を開始します。

1997年から2006年までの間、アパレルデザイナーの倉田直幸とともに「HARCO&METRO」というユニットを組み、Tシャツやグッズの制作、音楽を組み合わせた展覧会を各地で開催しました。また、2000年にはアメリカ・ミネアポリス在住のPamela Valfer（Kitty Craft）やChris Heidman（Sukpatch）と「OCTOCUBE」という短期的な音楽ユニットを結成するなど、多様な音楽活動を展開しました。

多彩な活動

青木慶則は、映画『らくごえいが』や『京太の放課後』などの音楽を手がけ、劇団「ヨーロッパ企画」の舞台音楽も担当しています。NHK Eテレ『味楽る!ミミカ』のエンディングテーマ「みんな、君だけを待ってる」や、『ニャンちゅうワールド放送局』内アニメ『ネイバーズ』のテーマ、『Eテレ 0655 きょうの選択』、NHK『みんなのうた』の歌唱「ウェイクアップ！パパ！」、テレビ東京系『しまじろうのわお!』など、様々なプロジェクトに関わっています。

CMやドキュメンタリーなどのナレーションも数多く担当しており、2005年のスズキ・アルトのCMソングは、CM着うたサイトでのダウンロード・チャートで1位を記録するなど、大きな反響を呼びました。この曲は後に「世界でいちばん頑張ってる君に」として音源化されています。

HARCOから青木慶則へ

2017年6月21日、デビュー20周年を記念した12thアルバム『あらたな方角へ』をリリースし、HARCO名義での活動を終了しました。2018年からは本名の「青木慶則」名義で活動を開始し、しばらくの間はHARCO名義の楽曲をライブで歌わないことを表明しました。2017年12月24日には、吉祥寺 STAR PINE'S CAFEでHARCO名義でのラストライブ『HARCO BAND presents -CHRISTMAS STARSHIP 2017-』を開催しました。

その後、レーベル「Symphony Blue Label」を設立し、2018年12月12日にはピアノ弾き語りアルバム『青木慶則』をリリースしています。

2023年7月8日、東京・RHAPSODYで開催された『Yoshinori Aoki presents "Soft Package" vol.2』をもって、シンガーソングライターとしての活動を休止しました。

人物像

青木慶則の楽曲制作やレコーディングは、主に自宅スタジオで行われています。彼はギターや鍵盤楽器だけでなく、ドラムやマリンバなども演奏するマルチプレイヤーであり、ライブでは生活感のあるものをその場でサンプリングして曲に仕立て上げることもあります。また、多数のスピーカーを駆使したサウンドインスタレーションも頻繁に行っており、2017年に開催されたアーカイブ展覧会「HARCO展 - 巻き戻す時間・ハルコの20年 -」でもその才能を披露しました。

2004年には、Quinka,with a Yawnとして活動する青木美智子と結婚し、2006年には夫婦ユニット「HARQUA」を結成しました。2014年10月21日には長男が誕生しています。

青木慶則は、その多岐にわたる活動を通じて、日本の音楽シーンに独自の足跡を残しているアーティストと言えるでしょう。

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