青木正直

青木 正直（あおき まさなお）について

青木正直は、1931年5月14日に生まれ、2018年7月24日に亡くなった日本の著名な経済学者です。彼の専攻は応用マクロ経済学であり、カリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）の名誉教授として広く知られています。青木氏は、Econometric Societyのフェローでもあり、数々の学術的な業績を残しました。特に時系列解析や経済物理学の分野での貢献が評価されています。

青木氏は、岐阜聖徳学園大学の経済情報学部でも教授として教鞭を執りました。また、Society of Economic Dynamics and Control（現：Society of Economic Dynamics）では元会長を務め、マクロ経済モデルの進展に寄与しました。彼は、いくつかの重要な学術誌の編集委員としても活動しており、マクロ経済動学、経済動態と制御のジャーナル、国際経済レビューなどに関与しています。

学歴と経歴

青木氏の学歴は非常に豊かで、1953年には東京大学理学部物理学科を卒業し、翌年には東京大学大学院を修了しました。その後、1960年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校でPh.D.を取得し、1966年には東京工業大学から工学博士の学位を得ました。彼の博士論文の題材は、確率的および適応的な力学系に関する最適自動制御理論でした。

経歴としては、1981年から1985年まで大阪大学の社会経済研究所で教授職を務め、1993年にはUCLAの名誉教授に就任しました。1999年から2003年にかけては、岐阜聖徳学園大学経済情報学部で教授として活躍しました。

著作と業績

青木氏は数多くの著書を執筆しており、特に時系列解析や経済モデルに関するものが多いです。単著の著書としては、1984年に出版された『時系列解析と日本経済――システム論的接近』や、1996年に発表された『New Approaches to Macroeconomic Modeling』などがあります。また、共著としては2006年に青山秀明氏と共に書いた『Reconstructing Macroeconomics』があり、こちらも注目されています。

さらに、青木氏は多くの学術論文も発表しており、経済現象に対する新たな視点を提供してきました。その中には、相互作用するエージェントを用いた経済の動的な分析や、非対称なビジネスサイクルのモデル化に関する研究が含まれています。

受賞歴

青木氏の業績は高く評価され、2003年には日経・経済図書文化賞の第46回を受賞しました。この賞は、彼の著書『Modeling Aggregate Behavior And Fluctuations In Economics』に対するものであり、彼の研究が実務にも影響を与えることが期待されている証拠でもあります。

結論

青木正直は、経済学の分野において重要な貢献を果たしてきた学者であり、特に応用マクロ経済学や経済物理学において多くの実績を残しました。彼の研究と著作は、今後の経済学の発展にも影響を与え続けるでしょう。

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