青森教会

日本基督教団青森教会

日本基督教団青森教会は、青森県青森市にある、プロテスタントの教会です。歴史的にはメソジストの流れを汲んでおり、地域におけるキリスト教伝道の重要な拠点として歩んできました。

その起源は、明治時代にまで遡ります。1878年（明治11年）、弘前教会によって青森市内に二か所の講義所が開設されたことが始まりです。弘前から毎週土曜日に伝道者が派遣され、日曜日に聖書の教えが説かれました。翌1879年には、本多斎（ほんだ ひとし）が青森の浜町にある民家において、日曜日に聖書の講義を行った記録が残っています。

本格的な活動は、1880年（明治13年）から青森市大町の一角にあった宿屋で行われるようになりました。ここでは礼拝が行われ、集まる人々の数は徐々に増加していきました。しかし、翌1881年には、伝道を担っていた本多斎が函館へと転任することになり、一時的に活動は停滞します。

伝道活動が再び活発になったのは、1883年（明治17年）に中田久吉（なかだ ひさきち）が青森に着任してからです。そして、1886年（明治19年）に沢井弘之助（さわい こうのすけ）が教会の責任者として赴任すると、教勢は著しく伸展していきました。集まる人々が増え、より安定した活動の場が求められるようになります。

教会の発展に伴い、念願の専用の礼拝堂が建設されたのは、1891年（明治24年）のことです。その後、1903年（明治37年）には、それまでの会堂を取り壊し、新たに「ガンブル記念会堂」として知られる立派な礼拝堂が建設されました。これは、教会の更なる発展を示す出来事でした。

しかし、この会堂は長くは続きませんでした。1910年（明治43年）、火災に見舞われ、惜しくも焼失してしまいます。それでも、信仰の灯は消えることなく、信徒たちの熱意と努力によって、翌1911年（明治44年）には早くも新しい礼拝堂が再建されました。度重なる試練にもかかわらず、教会はその歩みを止めませんでした。

そして、第二次世界大戦中の1945年（昭和20年）、青森市は大規模な米軍の空襲を受け、市街地は壊滅的な被害を受けました。この時、教会の礼拝堂もまた、戦火によって焼失してしまいます。教会は再び活動の場を失いましたが、戦後の復興の中で再建への希望を抱き続けました。

戦後間もない1950年（昭和25年）、青森出身である石黒良吉（いしぐろ りょうきち）が、教会の再建という重要な使命を担って青森に着任します。彼の尽力のもと、教会員は一丸となって再建に取り組みました。そして、ついに1951年（昭和26年）には、新しい礼拝堂が無事に完成し、神に捧げられました（献堂）。

このように、日本基督教団青森教会は、明治初期の伝道活動に始まり、会堂の建設、度重なる焼失と再建という歴史を辿りながら、地域におけるキリスト教の証を立て続けています。困難な時代を乗り越え、今日に至るまで多くの人々に信仰のよりどころを提供し続けているのです。

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