静岡県立総合病院

静岡県立総合病院（しずおかけんりつそうごうびょういん）は、静岡県静岡市葵区北安東に所在する主要な医療施設です。その始まりは、静岡県立中央病院と静岡県立富士見病院という二つの前身病院の統合に遡ります。

公立病院として、長らく静岡県庁病院局が管理していましたが、2009年4月1日からは、地方独立行政法人である静岡県立病院機構がその運営を担っています。静岡県における災害拠点病院に指定されており、緊急医療体制を支えるための屋上ヘリポートも完備しています。

沿革

病院の歴史は、まず1948年6月に静岡市追手町で開設された静岡県立中央病院から始まります。同病院はその後、1951年9月に静岡市鷹匠町へ移転しました。

一方、1958年5月には、清水市にて静岡県立富士見病院が開院しました。

両病院の機能を統合し、より高度で広範な医療を提供する新病院を建設する機運が高まり、現在の地である静岡市北安東において建設プロジェクトが進められました。1980年11月から1982年10月にかけて新たな施設が完成し、静岡県立中央病院と静岡県立富士見病院は閉院・統合され、1983年2月に静岡県立総合病院として新たな歴史を刻み始めました。初代院長には三好秋馬氏が就任しました。

各種機関指定

静岡県立総合病院は、地域における多様な医療ニーズに応えるため、数多くの公的な指定を受けています。

主な指定には以下のようなものがあります。

高度救命救急センター
地域医療支援病院
基幹災害拠点病院
原子力災害拠点病院
地域がん診療連携拠点病院（高度型）
へき地医療拠点病院
がんゲノム医療連携病院
臓器提供病院
特定移植検査センター（HLA検査施設）
難病医療協力病院
地域肝疾患診療連携拠点病院
エイズ治療拠点病院
静岡県アレルギー疾患医療拠点病院
第二種感染症指定医療機関
新型コロナウイルス感染症 重点医療機関

これら以外にも、健康保険法保険医療機関、国民健康保険法療養取扱機関、労災保険指定医療機関、生活保護指定医療機関、自立支援医療医療機関、母子保健法指定養育医療機関、原子爆弾被爆者一般疾病医療取扱医療機関、臨床研修指定病院、救急告示病院など、幅広い分野で公的な役割を担う指定を受けています。

在籍した人物

静岡県立総合病院には、多くの優れた医療従事者や研究者が在籍し、その後の日本の医療や研究の発展に貢献しています。以下にその一例を挙げます。

鈴木 明（内科医師）：後に札幌医科大学呼吸器内科教授、国立がんセンター呼吸器科科長などを務めました。
寺尾 知可史（臨床研究部免疫研究部長）：理化学研究所統合生命医科学研究センターの上級研究員としても活躍しました。
宮地 良樹（参与）：静岡社会健康医学大学院大学の学長を務めています。
森本 達也（循環器内科医師）：静岡県立大学薬学部の教授としても知られています。
山田 浩（研修医）：後に静岡県立大学健康支援センターのセンター長となりました。

アクセス

病院へのアクセスは、しずてつジャストラインのバスが便利です。「県立総合病院」停留所が最寄りとなります。

静岡県立総合病院は、静岡県の基幹病院として、高度・専門医療、救急医療、災害医療など、多岐にわたる重要な機能を果たし、地域の医療体制を支え続けています。

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