静岡県立袋井高等学校

静岡県立袋井高等学校

静岡県立袋井高等学校は、静岡県袋井市愛野に位置する公立高校で、1976年に設立されました。同校は、県内83校目の県立高等学校としての歴史を持つ、一貫した全日制普通科を提供する共学校です。地域では「袋高」として親しまれ、校訓には「自立」「連帯」「敬愛」が掲げられています。

設立の背景

袋井市には1949年に設置された県立袋井高校（旧校）がありましたが、1959年以降は商業高校に転換。これにより市内には普通科の高校が存在しなくなりました。そうした中で、1975年に地域の住民からの強い要望があり、地元の県議会議員らが中心となって新設校の誘致を進めました。1976年には、浜北市との誘致合戦を経て、県立袋井高校が設立されました。

教育内容

袋井高校では、入学時から生徒の身だしなみや礼儀作法を重視し、徹底した生活指導が行われていました。開校当初は、厳格な校風が存在していましたが、時間の経過とともに徐々に緩やかさが増していきました。例えば、男子の学帽の着用や指定通学バックの自由化が進められました。特に注目すべきは「ロゴスの集い」と呼ばれる弁論大会で、この行事は創校以来続いている重要な伝統行事です。

教育方針は「自力の養成」とされ、生徒が自ら学び考える力を育むことが重視されています。また、文系、理系のコースを設け、最終的には私立、国公立大学への進学を目指すための体制も整えています。

校舎と環境

学校は袋井市東部の愛野地区に位置し、約86,000平方メートルの広大な敷地を有しており、周辺には小笠山総合運動公園や静岡スタジアムエコパといった自然豊かな環境が整っています。この地域の特徴的な「高の字山」は、ツツジの植込みで形成されており、学校のシンボルともなっています。生徒は、四季折々の自然を感じながら学習することができます。

文化と部活動

文武両道を掲げる袋井高校では、12の運動部、11の文化部が活動しており、陸上競技部や弓道部、吹奏楽部などが特に有名です。陸上競技部は毎年インターハイに出場する伝統校として評価されています。

また、学校行事も充実しており、緑風祭や体育大会、マラソン大会など多岐にわたります。特に、訪問講話などの機会を通じて卒業生や地域の方々とのつながりが強められることも特徴です。

マスコットキャラクター・ロイッピー

2010年にこの学校のマスコットキャラクターとして登場したロイッピーは、地元の特産である茶葉がモチーフです。地域の人々のアイデアを基に誕生し、今では学校の象徴的存在となっています。

交通アクセス

袋井高校へのアクセスは便利で、JR東海道線袋井駅及び愛野駅から徒歩でのアクセスが可能です。地域の自主運行バスを利用すれば、短時間で学校に到着できます。

著名な卒業生

この学校からはさまざまな分野で活躍する卒業生がいます。サッカー選手の笠井健太や松下太輔、映画監督の鈴木卓爾、シンガーソングライターの吉岡亜衣加など、各業界での成功例が多く見られます。

静岡県立袋井高等学校は、地域に根ざしながらも、未来を見据えた教育方針を持ち、次世代を育むための環境が整っています。

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