静岡県立農林環境専門職大学

静岡県立農林環境専門職大学

静岡県立農林環境専門職大学（しずおかけんりつ のうりんかんきょうせんもんしょくだいがく）は、静岡県磐田市に位置する公立の専門職大学です。愛称は「アグリフォーレ」で、農業や林業を中心とした教育を行っていることが特徴です。

概要

この大学は、静岡県立農林大学校の流れを汲み、2020年に設立されました。大学は主に、農林業に必要な知識や技術を学ぶことを目的としており、地域社会への貢献を重視しています。具体的には、農山村の文化や環境を理解し、持続可能な発展に寄与する人材の育成を目指しています。これにより、静岡県の農林業や農山村地域の振興を支援します。

専門職大学という位置づけのため、通常の大学のように学士号は取得できない代わりに、「農林業学士（専門職）」の資格が得られます。これは、現場で必要な実務能力を重視した教育体系を反映しています。また、かつて存在した静岡県立静岡農科大学とは異なり、農林環境専門職大学は国立に移管されることはなく、静岡県に根ざした教育機関として運営されています。

建学の精神

大学の理念は「耕土耕心」であり、これは前身の静岡県立農林大学校と同様のものであります。この言葉には、土地を耕して知識を深め、心を耕すことの重要性が込められています。また、愛称となっている「アグリフォーレ」は、農業（agriculture）と森林（forestry）や森（forest）を組み合わせた造語で、大学の教育の軸となる分野を具現化しています。

教育方針

農林環境専門職大学は、日本で初めての農林業分野に特化した専門職大学として設立されました。生産環境経営学部では、農林業に関する基礎知識と技術を広く学ぶことができるカリキュラムが組まれています。授業内容には、経営管理や生産技術、コミュニケーション能力、地域社会やその文化についての理解が含まれています。

初年度には27名が入学し、教育課程を通じて専門的なスキルを磨く環境が整っています。

沿革

静岡県立農林環境専門職大学の起源は、1900年に遡ります。その後、戦後の1949年に静岡県立農業講習所が設立され、農業の普及と専門技術者の育成が始まりました。1970年には専門研修所が設置され、その後1999年に静岡県立農林短期大学校として再編成されるなど、様々な変遷を経て2020年の設立に至ります。

現在の活動

現在、研究や実習が行われる実地の施設として、県内に機械研修場や視察地が設けられ、学生は実践的な学びを深めています。学校のキャンパスでは、1年生が同じ寮で共同生活を送り、新しい友人や経験を通じた豊かな学生生活を送ることができます。新しい学生寮の建設が進み、2022年度からの使用が予定されています。

静岡県立農林環境専門職大学は、地域の特性を生かした人材育成を行い、持続可能な農林環境の実現に向けて教育・研究に取り組んでいます。

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