鞍居村

鞍居村について

鞍居村（くらいむら）は、兵庫県の西部、特に西播磨地区に存在していた小さな村です。この村は、赤穂郡に属していましたが、1955年に周辺のいくつかの村と合併し、新たに上郡町が設立されたことにより、村としての自治体としては消滅してしまいました。現在、鞍居村の旧村域は上郡町の北東部に位置し、旧鞍居小学校の区域とほぼ一致しています。

村の概要

かつての鞍居村は、現在の上郡町の野桑、尾長谷、大富、金出地、そして光都と呼ばれる地区に相当します。これらの地域は、村が存在した頃の名残を残しつつも、現代においては上郡町の一部として多様な発展を遂げています。

村の沿革

鞍居村は、1889年に町村制が施行されたことに伴い、野桑村、尾長谷村、大富村、金出地村といった地域を基に発足しました。これは、地域の合併を唱える流れの一環であり、地域住民の生活基盤の構築を目指したものでした。

その後、村は近代化を進めていきましたが、1955年のこと、上郡町に加え、赤松村、高田村、そして船坂村と共に合併し、上郡町が新たに誕生する運びとなりました。この結果、鞍居村としての独立した存在は歴史の中に消えたのです。

教育と学校

鞍居村には教育機関が存在しました。特に、鞍居村立の鞍居中学校や鞍居小学校がありましたが、これらの学校はその後の統合により、現在は上郡町の関連学校に組み込まれています。鞍居中学校は、今では上郡町山野里に位置する上郡中学校に統合されています。また、鞍居小学校についても、2012年に上郡町上郡にある上郡小学校に統合されました。このような形で、地域の教育機関は変遷を経ながらも、新しい形で存続しています。

なお、兵庫県立大学附属中学校・高等学校や兵庫県立大学理学部も近隣にあり、学生の進学先として地域教育の重要な役割を担っています。

交通網

鞍居村の旧村域には、鉄道や高速道路は通っていませんでした。また、国道も通っていないため、地域は比較的静かな環境にありました。しかし、地域の交通手段には県道が２本存在しており、これらは地域住民の移動をサポートしていました。具体的には、兵庫県道28号上郡末広線、兵庫県道44号相生宍粟線、そして兵庫県道449号多賀相生線がその役割を果たしています。

まとめ

現在、鞍居村は消滅しましたが、その名残は上郡町の風景や地域住民の記憶の中に息づいています。歴史とともに変化を続ける地域の姿は、鞍居村の記憶を次世代に受け継ぐ大切な要素となっています。また、兵庫県内の廃止市町村の一つとして、その存在は今も多くの人々によって語り継がれています。

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