赤穂郡

赤穂郡（あこうぐん）

兵庫県南西部に位置する赤穂郡は、播磨国に属する郡です。2024年1[[1月1日]]現在の推計人口は12,872人、面積は150.26平方キロメートル、人口密度は85.7人/平方キロメートルとなっています。現在は上[[郡町]]のみを含む郡ですが、かつては広範囲にわたる地域を管轄していました。

郡域の変遷

1879年（明治12年）に行政区画として発足した当時の郡域は、現在の上[[郡町]]のほか、以下の地域を含んでいました。

赤穂市の大部分（福浦を除く）
相生市の大部分（野瀬・那波野を除く）
たつの市の一部（新宮町二柏野および新宮町光都の一部）
佐用[[郡]]佐用町の一部（大酒・小赤松）

これらの地域は、後の市制施行や町村合併により郡から分離しました。

歴史

近世以降の沿革

明治初年時点の支配状況は、「旧高旧領取調帳」に記録されており、幕府領は龍野藩預地でした。当時、赤穂郡には1町124村が存在しました。

明治初期：栗栖村、下菅生村、上菅生村が合併し、東有年村となりました。黒沢村は東有年村に合併され、村数は1町121村となりました。
明治2年（1869年）：旗本領が兵庫県の管轄となりました。
明治3年（1870年）：兵庫県の管轄地域が生野県の管轄となり、さらに黒沢村が東有年村に合併し、1町121村となりました。
明治4年（1871年）：龍野藩預地が生野県の管轄となり、廃[[藩置県]]により藩領が赤穂県、尼崎県、安志県の管轄となりました。その後、姫路県、飾磨県と管轄が変わり、加里屋町の一部が上仮屋町として分離し、2町121村となりました。
明治5年（1872年):根木村と周世村が合併し、立岩村となり、2町120村となりました。
明治9年（1876年）：第二次府県統合により兵庫県の管轄となり、複数の村が合併しました（真木村・鳥撫村→鷆和村、小皆坂村・黒石村・抜位村・市原村→旭日村など）。この頃、細念村、鍛冶村、倉尾村が合併して岩木村となりました。国見村は楠木村に合併され、村数は2町113村となりました。
明治10年（1877年）：宿村と船坂村が合併して梨ヶ原村となり、上栗原村と下栗原村が合併して栗原村になるなど、さらに村の合併が進み、村数は2町106村となりました。
明治11年（1878年): 高野須村と宮野尾村が合併して野々村となり、田井村と奥野山村が合併して福井村となるなど、村の合併が進みました。門野村が榊村に、下頃村が下田村にそれぞれ合併し、村数は2町102村となりました。
明治12年（1879年）：郡区町村編制法の施行により、行政区画としての赤穂郡が発足し、郡役所が加里屋町に設置されました。

町村制以降の沿革

明治22年（1889年）：町村制の施行により、赤穂町、相生村、塩屋村、尾崎村、新浜村、坂越村、高雄村、那波村、若狭野村、矢野村、高田村、上郡村、鞍居村、赤松村、船坂村、有年村の1町15村が発足しました。
明治24年（1891年）：矢野村の一部が揖西郡西栗栖村に編入されました。
明治29年（1896年）：郡制が施行されました。
大正2年（1913年）：相生村、上郡村がそれぞれ町制を施行しました。（3町13村）。
大正12年（1923年）：郡会が廃止されました。郡役所は存続。
大正15年（1926年）: 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となりました。
昭和6年（1931年）：那波村が町制施行しました。（4町12村）
昭和11年（1936年）：坂越村が町制施行しました。（5町11村）
昭和12年（1937年）：塩屋村、尾崎村、新浜村が赤穂町に編入されました。（5町8村）
昭和14年（1939年）：那波町が相生町に編入されました。（4町8村）
昭和17年（1942年）：相生町が市制施行して相生市となり、郡より離脱しました。（3町8村）
昭和26年（1951年）：赤穂町、坂越町、高雄村が合併して赤穂市となり、郡より離脱しました。（1町7村）
昭和29年（1954年）：若狭野村、矢野村が相生市に編入されました。（1町5村）
昭和30年（1955年）：赤松村の一部が佐用[[郡]]久崎町に編入され、残りの地域と上[[郡町]]、高田村、鞍居村、船坂村が合併し、改めて上[[郡町]]が発足しました。有年村が赤穂市に編入され、赤穂郡は1町となりました。

このように、赤穂郡は歴史の中で何度も変遷を繰り返し、現在の形に至っています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 28 兵庫県、角川書店、1988年。
旧高旧領取調帳データベース

関連文献

岩崎元一 編『赤穂郡史話』豊岡与一、1892年。

関連項目

* 矢野村強盗殺人事件 - 赤穂郡で発生した事件

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