韓牛

韓牛（ハヌ）とは：韓国原産の牛の品種

韓牛（ハヌ、ハンギュウ、韓: 한우、英: Hanwoo）は、韓国原産の牛の品種です。そのルーツについては様々な説が存在します。

起源に関する学説

従来、韓牛は欧州系（Bos primigenius）とインド系肩峰牛（Bos indicus）の混合種が朝鮮半島に定着し、純血繁殖されたものと考えられてきました。しかし、2005年に大韓民国農村振興庁が行った調査によって、新たな説が浮上しました。それは、欧州やインドの種から分かれたものではなく、モンゴル、中央アジアなどで家畜化されていた牛が源流であるというものです。

韓牛の種類

韓牛は、毛色によって大きく3種類に分類できます。

1. 黄牛：最も一般的な種類です。
2. 褐牛：褐色地色に黒い縞模様があるのが特徴です。童謡「染み子牛」の題材にもなっています。黄牛や黒牛に比べて飼育数が少ないです。
3. 黒牛：全身が黒色の牛です。

日本統治時代との関わり

日本統治時代の朝鮮では、赤毛の朝鮮牛が多く、黒毛やまだら模様の牛は比較的少なかったとされています。当時、「赤褐色の土壌に生息しているため、自然淘汰によって保護色としてその土地の色になった」という説が存在しました。

日本における韓牛の痕跡

日本の会津地方では、第二次世界大戦後の昭和期まで、韓牛とみられる赤毛の牛が「朝鮮べこ」と呼ばれ、荷役に使われていたという記録が残っています。これは、韓牛が過去に日本にもたらされ、利用されていたことを示唆しています。

参考文献

朝鮮牛の皮革が残した教訓
朝鮮牛輸移出と将来の予想総督府の調査新聞記事文庫畜産業(1-062)京城日報 1915.2.8(大正4)
韓牛　在日本大韓民国民団中央本部
松丸志摩三、1949、『朝鮮牛の話』、岩永書店〈新畜産叢書〈11 新日本畜産協会編〉〉 ASIN B000JBNEIK

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