『音道』(おとみち)は、
2018年5月16日にUSM JAPANより発表された、シンガーソングライターChageのベスト
アルバムです。
この作品は、彼がソロアーティストとして活動を開始してから20周年を迎えるのを記念して企画され、キャリア初の
オールタイム・ベストアルバムとして制作されました。
ソロ活動の起点となった1998年のデビュー
シングル「トウキョータワー」から、本作のために新たに書き下ろされた
「Viva! Happy Birthday!」に至るまで、主に
シングルとして発表された楽曲を中心に、厳選された全16曲が収められています。特筆すべき点として、収録されている全ての楽曲のアーティスト名義が「Chage」で統一されていることが挙げられます。これには、かつて「CHAGE」や「チャゲ」といった名義でリリースされた楽曲も含まれており、彼のソロワーク全体を俯瞰する上で興味深い試みと言えるでしょう。
収録楽曲には、ファンにとって馴染み深い代表曲はもちろん、この
アルバムで初めてCD化、あるいは
アルバムに収録された楽曲も多数含まれています。
例えば、
「Viva! Happy Birthday!」:本作のために制作された唯一の新曲であり、作品に新たな息吹を吹き込んでいます。
「終章(エピローグ) (MEMORIAL VERSION)」:
CHAGE and ASKA時代の
アルバム『
風舞』に収められていた楽曲を、Chage自身の手でセルフカバーしたバージョンです。
「もうひとつのLOVE SONG (SINGLE VERSION)」:2016年に配信限定でリリースされた
シングルバージョンが、今回初めてCDという形で収録されました。
「永い一日」(2014年発表の6th
シングル)、
「GO! GO! GO」(2012年発表の5th
シングル)、
「TOKYO MOON」(2011年発表の4th
シングル)とそのカップリング曲である
「遠くへ行きたい」など、それまで
アルバムには未収録だった
シングル関連楽曲が初めてこの作品に収められています。
「トウキョータワー (SINGLE VERSION)」:1998年のソロデビューを飾った楽曲の
シングルバージョンが、日本盤の
アルバムに収録されるのはこれが初めてのことです。
「ふたりの愛ランド」:1984年に「
石川優子とチャゲ」名義で発表された、唯一のコラボレーション
シングルからの選曲です。
*
「愛すべきばかちんたちへ」:7th
シングルのカップリング曲として発表された、
CHAGE and ASKAの
アルバム『
黄昏の騎士』収録曲のセルフカバーバージョンで、こちらも
アルバム初収録となりました。
このように、過去の名曲から比較的新しい楽曲、さらには新曲や初収録バージョンまで網羅することで、Chageのソロキャリア20年間の軌跡を多角的に辿ることができる構成となっています。
この
アルバムのリリース後、
2018年8月25日からは、本作に収録されている楽曲を核としたコンサートツアー『
Chage Live Tour 2018 ◆ CRIMSON ◆』が全国各地で開催され、
アルバムの世界観がライブという形でファンに届けられました。ソロ活動の集大成の一つとして、また新たな始まりを告げる作品として、『音道』はChageの音楽活動において重要な位置を占める一枚と言えるでしょう。