須藤香菜

須藤 香菜（すどう かな）

1983年4月1日生まれ。神奈川県茅ヶ崎市出身の俳優。

生い立ちと教育

中学・高校時代はミッション校に通い、日曜の教会通いが習慣となる中で、教会で知り合った先輩からミュージカルを演じる音楽部への誘いを受けたことが、俳優の道へと続く最初の扉を開いた。当初、ミュージカルに特別強い関心があったわけではなかったが、歌が好きだったため入部を決意。活動を続けるうちに、ミュージカルという表現形式の持つ魅力に深く目覚めていく。

高校卒業後、早稲田大学第一文学部英文学専修に進学。大学でも引き続きミュージカルに打ち込み、ミュージカルサークル「オムニバス」に所属した。このサークルには、卒業生に劇団四季や商業ミュージカルの第一線で活躍する俳優がいたことから、プロの世界をより身近に感じ、将来のキャリアとして真剣に意識するようになる。大学卒業に際しては、一般企業への就職活動は行わず、自身の情熱を注げるミュージカルの世界で生きていく道を選択した。

大学卒業から3年後、さらなる研鑽を積むため、東宝ミュージカルアカデミーの第2期生として入学。プロの俳優としての基礎を固めた。

俳優としての活動

東宝ミュージカルアカデミーでの学びを経て、本格的に俳優としての活動を開始する。主に舞台、特にミュージカルを中心に活躍の場を広げている。その活動は多岐にわたり、数多くの作品に出演している。

特筆すべき代表作としては、繰り返し出演している作品が多い点が挙げられる。東宝製作のミュージカル『天使にラブ・ソングを〜シスター・アクト〜』では、シスター・メアリー・テレサ役を2014年から2023年にかけて、計6度にわたり演じている。また、ミュージカル座の『ひめゆり』では、2013年、2019年にゆき役を、2022年にはふみ役を演じた。他にも、『ジョン・ケアード版 キャンディード』のパケット役、『スペリング・ビー』のローゲン・シュワルツ＆グルーベニア役など、様々なキャラクターを演じ分けている。

近年では、2022年と2023年に上演された『シュレック・ザ・ミュージカル』でドラゴン役を演じ、注目を集めた。この役は、1300人を超える応募者の中からオーディションで選ばれた役であり、彼女の表現力と存在感が高く評価されたことを示すエピソードである。

舞台活動以外にも、活躍の幅は広い。テレビ番組では、その歌唱力を活かし、テレビ東京系の音楽番組『THEカラオケ★バトル』に複数回出演。2018年の初出場時には、番組史上でも稀な100点満点を獲得し、圧倒的な歌唱力を見せつけた。

また、海外の映像作品の吹替や、ゲーム、アニメの歌唱、さらには企業のCMソングや他のアーティストの楽曲のコーラスレコーディングなども手掛けており、声を使った表現者としても多才ぶりを発揮している。

2021年には、自身のオリジナルシングル『幸せもの』をリリースするなど、音楽活動も精力的に行っている。

プライベートでは、漫画、ぼる塾、激辛料理を好むといった一面も持っている。

ミュージカルで培った確かな歌唱力と表現力を武器に、舞台のみならず様々なメディアで活動を展開する、今後の活躍が期待される俳優の一人である。所属事務所は株式会社Envision Nextage。

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