頸城郡

頸城郡（くびきぐん）とは

頸城郡は、かつて越後国（現在の新潟県）に存在した郡です。その領域は、現在の糸魚川市、妙高市、上越市の大部分、柏崎市の一部、そして十日町市の一部に相当しますが、これらの区域は行政区画として明確に定められたものではありません。この広大な地域には、古代から様々な歴史が刻まれてきました。

郡域の変遷

古代には、頸城郡の西部に久比岐国造、東部には高志深江国造が設置されていました。国造制が廃止された後、当初は越中国に属していましたが、大宝2年（702年）に越後国へ編入されました。この編入により、頸城郡は越後国の一部として新たな歴史を歩み始めることになります。

近代以前の沿革

頸城郡の歴史は古く、国造の設置から始まりました。その後、越後国への編入を経て、様々な変遷をたどります。この地域は、古代から交通の要所として栄え、人々の交流が活発に行われていました。

近代以降の沿革

明治時代に入ると、頸城郡は大きな変化を迎えます。明治初期には、幕府領や藩領が入り混じる複雑な支配体制でしたが、廃藩置県を経て、高田県や清崎県の管轄となりました。その後、第一次府県統合により柏崎県の管轄となり、最終的には新潟県に編入されました。

明治12年（1879年）には、郡区町村編制法の施行により、頸城郡は東頸城[[郡]]、中頸城郡、西頸城[[郡]]の3つに分割され、頸城郡としての歴史を終えました。この分割により、各郡はそれぞれの地域特性に基づいた発展を遂げることになります。

各郡の成立

• - 東頸城[[郡]]：安塚村など167村を管轄。
• - 中頸城郡：高田城下など3町771村を管轄。
• - 西頸城[[郡]]：糸魚川町など7町166村を管轄。

式内社

『延喜式』神名帳には、頸城郡に13座13社の式内社が記載されています。これらの神社は、古くから地域の人々によって大切に守られてきました。代表的な神社としては、奴奈川神社、天津神社、大神社、阿比多神社、居多神社などがあります。

主な式内社

奴奈川神社（ヌナカワヒメを祀る）
論社として3社存在
大神社
論社として6社存在
阿比多神社
居多神社
佐多神社
論社として3社存在
物部神社（現 日吉社）
水嶋礒部神社
論社として2社存在
菅原神社
五十君神社
江野神社
青海神社
圓田神社
論社として2社存在
斐太神社

これらの神社は、現在も地域の信仰の中心として、人々に親しまれています。

まとめ

頸城郡は、古代から近代にかけて様々な歴史を経験し、その変遷は現在の新潟県の地域区分にも影響を与えています。郡内に点在する式内社は、古代からの歴史を今に伝える貴重な文化遺産であり、この地域の歴史と文化を深く理解する上で欠かせない要素です。

頸城郡の歴史を辿ることは、この地域の文化と歴史をより深く理解することにつながるでしょう。

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