風の継承者

風の継承者

『風の継承者』（かぜのけいしょうしゃ）は、2004年11月26日にStudio e.go!からリリースされた18禁のシミュレーションRPGです。その後、2008年にダウンロード版も登場しました。キャラクターデザインは山本和枝が手掛け、ゲームはシナリオパートと戦闘パートに分かれています。このゲームは、プレイヤーに戦略的思考を促すターン制バトルを特徴としており、精霊との絆を深めながら物語を進めます。

戦闘パート

戦闘パートは、スクウェアマップを利用したターン制のタクティカルシミュレーションが基本です。プレイヤーは敵を全滅させることを目的とし、初期配置には主人公と人間キャラクターが必ず含まれています。個々のキャラクターは行動ポイント（AP）を持ち、その消費に応じて「攻撃」「移動」「召喚」「固有技」を駆使して戦います。移動は歩数に応じて消費するAPが決まり、1ターンに1回だけ行えますが、他の技は必要APさえあれば何度でも使用可能です。また、特定のキャラクターのみが行える召喚によって、精霊を味方として呼び出して戦力を強化することができます。

精霊は主人公が勧誘することで獲得でき、レベルアップや固有技の継承を通じて成長させることが可能です。さらに、同じ種類の精霊同士を合体させることもでき、これにより両者の技を併せ持つ新たな精霊を生み出すことができます。精霊の所持数には上限があるため、プレイヤーは戦略的な選択をしなければなりません。攻撃のダメージはユニットの向きに影響されますが、クリティカルヒットなどのランダム要素がないため、先を見越した計画が立てやすいシステムです。

ストーリー

物語の主人公である西條晃司は、幽霊や物の怪など人には見えない存在を見る特異な能力を持っています。彼はその特技を活かして、探偵としての業務を行いながら生活を営んでいました。ある日、建設現場での怪異調査の依頼を受け、そこで不思議な少女・サキと出会います。彼女は自己紹介の中で、晃司が精霊使いの一人であることや自身がその使い魔であることを伝えますが、晃司はこの話に懐疑的でした。とはいえ、サキを一人にするわけにはいかないとして、彼女を妹と偽って家に連れ帰ることにします。

二人の共同生活が始まると、周囲では次々と事件が巻き起こります。この新たな生活の中で晃司は様々なトラブルに立ち向かい、精霊使いとしての運命を切り開いていくことになります。

キャラクター

西條 晃司（さいじょう こうじ）

主人公で、他人には見えない存在を見る能力を持つ。金銭的な困難から、探偵として様々な問題を解決。手先が器用で、自作した武器を使って戦います。

サキ

謎の少女で、晃司の前に現れます。宙に浮く力を持ち、自己の名前以外は記憶がありません。晃司の妹として共に生活を始め、遠距離攻撃や精霊を勧誘する能力を持っています。

山南 晶（やまなみ あきら）

晃司のクラスメイトで、武術に秀でた少女。ある事情で不思議な存在を見る力を得て、主人公と共に戦うことに。

山南 真琴（やまなみ まこと）

晶の姉であり、優れた探偵。武闘派であるが、ゲーム内では戦闘に参加しません。

東野 沙織（あずの さおり）

名門女学院に通う少女で、精霊の存在に気づきつつも不明なことが多い。

ゲームは、複雑な戦略と感情豊かなストーリーにより、多くのファンを魅了しています。プレイヤーは、精霊を育て上げ、強大な敵に立ち向かうことで物語を進め、その結果を見届ける楽しみを体験することができます。

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